Jul 23, 2008

夏本盤

Esoteric

連日の猛暑にて部屋は亜熱帯地獄。よって連休からこっち、レコードは1枚も聴けず。
新たに届いたレコードはジャズ・パノラマ盤、ミルズ・ブルー・リズム・バンドとエソテリックESJ-4『Dizzy Gillesipie/Charley Christian 1941』。
エソテリックのクリスチャンは、ESJ-1の『Jazz Immortal』はよく見かけるが(と言ってもまだ2枚しか持ってないけど)、ESJ-4の方はなかなか見ない。
スイング・ジャーナル1991年増刊『ジャズ・レコード・マニア』によると、エソテリック盤は希少度Aランクとなっている。今はネット検索という手があるので、この本が出た当時に比べれば随分探しやすくはなったが、そんな状況にあってもなお、このESJ-4はなかなか見つけられなかった。
何年か前のこと、某レコード店を訪れた際、買うものがなくてふと店内をぐるりと見回したところ、壁にうやうやしく飾ってあるのが目に入った。「やったあ!」と手を伸ばしかけたが、残念、売約済みだった。実際に現物をこの目で見たのはその時限り。
そんな経緯を経ての今回の入手である。これでエソテリックの10吋盤はESJ-1から4までが揃ったことになる。あと、アル・ヘイグが欲しいところなのだが、これは高くて手が出ない。しばらくは12インチ盤で我慢するしかない。

ミルズもけっこう長い間探していた盤。Hep盤はよく見かけるけれど、同じくこのジャズ・パノラマ盤はあまり見ない。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

Jul 13, 2008

現実逃避

Img102土日でBSRのディスク・レヴューを書き上げるつもりだったのが、結局ほとんど何も書けず。書こうと机に向かうのだが、つい関係のない本を読み始めてしまう。で、しばらく読んでいると眠くなってそのまま昼寝。夜は夜でビールを飲んで酔っ払ってしまい、また早寝。ハッキリ言って原稿から逃げている。なんかギリギリにならないと書けなくなっている。

CD BABYよりデル・レイの新譜、『Blue Uke』が届く。これは彼女のリゾネイター型ウクレレを全面的にフィーチュアしたウクレレ・アルバムで、シリーズ第2弾となる。実は昨年に第1弾が出たのだが、あまりおもしろくなかったのでブログでも取り上げなかった。しかし、今回のは明快にいい。選曲も「ハイ・ソサエティ」他、リーキャン&クックシー、バーベキュー・ボブ、チャーリー・ジョーダンと久しぶりにカバー曲がさえている。しばらくはこればかりになりそうだ。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

Jul 09, 2008

落ち穂拾い

Spr2

先週レコード市にて。全国各地でよくあるレコード店が何店か集まってのものだが、この手の催事は足が遠のいて久しい。滅多に欲しいものに出会えることがないし、人ごみが苦手というのがその理由だけれど、出張先で時間が空いたのでちょっと足を運んでみることに。
平日ということもあって、人はまばら。おかげでゆっくり見ることができた。だけどジャズは全滅。もちろん、私の蒐集範囲のものは、ということだけど。最初から分かってはいたことだけど、やはりいつも見るようなジャケットばかり。ブルースもあまりパッとしたものはない。BBとか…。
しかしそんな中から2枚。ブラインド・レモン・ジェファスンのマイルストーン盤とローウェル・フルスンのアーフーリー盤。どちらも国内盤で1000円。レモンのこの盤はヤフオクとかでももっといい値段で落札されているのを見たことがあるし、1000円というのは結構お買い得ではないかと思うがどうだろうか。
フルスンの方は輸入盤を持っているけれど、日本語のライナーが読みたかったので。で、帰って見てみたら、書いていたのは棚橋善夫さん。『ザ・ブルース』の初期の頃、ライターでよく登場されていた方で、古くからのブルース・ファンにはお馴染みではないかと思う。個人的にはPヴァインの『Mr. Fulbright's Blues』には随分お世話になった。それから棚橋さんといえば昔…って以前も書いたことがあるので省略。しかし、さすがにこのあたりのブルースのことには滅茶苦茶詳しい。ダブリではあるけれど、私にとってはうれしい1枚となった。おまけに1000円だし。

通販より『Some Cold Rainy Day』(Southern Preservation Records)。フライライトに同じタイトルのものがあるが、そちらはリイシュー盤。こちらがオリジナル・イシュー。

さて、今年もそろそろブルース・カレンダーの季節がやってきた。というと気になるのは例のオマケCDだが、今回はあの話題となったブラインド・ブレイクの新発見の2曲が収録されるようだ。「予想どおり!」という方、さすがわかってらっしゃる。

| | Comments (8) | TrackBack (0)

Jul 02, 2008

蒐集ノート~2008年上半期(3)

Blue_note_sessions

マイケル・カスクーナのモザイク・レーベルは、未発表音源の収録に詳細な解説書と、その完璧な作りに加え、しかもリリース・アイテムはすべて限定プレスという、マニア向けレーベルとして知られるが、それ故に持っている人間(おそらくマニア)はなかなか手放さないのではないか。私もT・ボーンのLPセット、ジャック・Tのキャピトル・セッション、エディ・ラングなどを持っているが、多分この先手放すことはないと思う。というわけで、中古市場ではあまり見ないし、一旦品切れになるとなかなか手に入れづらいというのがモザイクに対する私の印象だ。
ピート・ジョンスン、アール・ハインズ、テディ・バンの3人のブルーノート録音を集めた限定5000セットの『Blue Note Sessions』は、テディ・バンの名前の入った数少ないLPの一つということで、やはりファンとしては持っておきたい1枚だ。
もちろん、今ではすべてCDで聴けるわけだから、わざわざLPなんて、と思う人も当然ながらいるだろう。しかし、「聴けるのならCDでも」と言う人は、突き詰めれば「ダウンロードでも」いいわけで、おそらくこの「持っていたい」という感覚は分からないだろうな。いや、むしろそういったものにこだわらない融通無碍な精神というのは、音楽に対してある意味純粋ということなのかもしれない。別に自分がそうありたいというわけじゃないけど。

| | Comments (8) | TrackBack (0)

Jun 25, 2008

蒐集ノート~2008年上半期(2)

Last_night_blues

多作にして駄作なしと言われるライトニンだが、プレスティッジ/ブルースヴィルの諸作はしばしばその出来不出来を指摘されるところではある。しかし。このジャケット、この色合い。見ているだけでうれしい。内容がどうだの、こうだの、そんな些末なことはどうでもいい。DG、RVG刻印。

ドキュメントから届いたニュース・レターによると、何と先月当ブログで取り上げた『Hokum Blues』が再プレスされたらしい。LPを手に入れたからもういらないが、何だ今頃。おせーよ。
アマゾンからトレニアーズ『This Is It!』(Rev-Ola)、それとがちゃこさんのところからは「Yazoo-T」到着!

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Jun 23, 2008

蒐集ノート~2008年上半期(1)

Maurice_rocco

2008年も早くも半年が過ぎようとしている。この月日の流れの激烈なまでの早さ。この勢いでいくとアッという間に大晦日だ。というわけで、ここで今年半年を振り返って、心底うれしかったレコード蒐集報告を。

モーリス・ロッコのアレグロ10吋盤は、私のウォント・リスト中、最重要指定物件のひとつであったわけだが、今回ようやく買うことができた。実は7、8年前に一度買うチャンスがあった。しかし買えなかった。理由は高かったから。
これがいい大人の言う理由か(お恥ずかしい)。だが、そのチャンスを逃してからというものまるで見ない。あの時買っていればと何度思ったことか。ところがだ。私の記憶細胞から完全に抹消されようかという矢先の入手劇であった。何の気なしに検索したら画面に出てきたのだ。一瞬息が止まった。おまけに安い。そして画面の前でガッツポーズ。あー、自分をほめてやりたい。

ヴォーカル/ピアニストのロッコは立ったまま中腰の姿勢でピアノを弾く、スタンダップ・ピアニストの元祖と言われている。もっとも追随する者がいないのに、元祖というのもどうかと思うが。いや一人、ベティ・ホール・ジョーンズがいるが、追随してのことであるのかどうかは不明である。
そもそもモーリス・ロッコを知ったのは、もう20年以上も前、『レコード・コレクターズ』に書かれた記事を読んでのことだった。書いていたのは中村とうよう氏で、ジャズメンというよりはどちらかというとエンタテイナーに近いB級黒人ミュージシャンであるというその紹介文に非常に興味を惹かれたのである。
その中にロッコの音盤がいくつか紹介されていたが、ほとんどがSP中心、LPはいかがわしい内容のサットンのもの1枚きりだった。音源についてはかくの如くお寒い状況であったわけだが、そういった中で前述したとおりアレグロ盤があるのを知ったのである。
ロッコについて日本語で書かれた記事を見たのは私が知る限り後にも先もそれっきり。このことから考えても、このアレグロ盤は知る人ぞ知る1枚と言えはしないか。いやあ、実にうれしい。

早速針を落として聴いてみた。全編ほとんどナット・キング・コール・トリオといった趣き。言わば軽妙洒脱。欲を言えばブギ・ウギものがなかったのがちょっと残念。スウィング・ハウス盤に入っている"Why Don't You Do Right?"みたいなのを期待してたんだけど。しかしこれは「Jive 33選」入りだな。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

Jun 13, 2008

Titan of The Tuba

Joe_tarto

ジャケットを見ていただきたい。このジャケを見て、そしてこの抱えてる楽器を見たら普通は買わない。しかし、そこが私なのだなあ。ま、スキモノの血が騒ぐってやつですか。
このLPはチューバ奏者、ジョー・タートの極めて珍しいアルバムである。と言っても、彼にリーダー録音はない。そりゃそうだよな。大体が低音で「ヴォッ」とか「ブッ」としか言わない楽器なんだから。つまり、サイドメンとして参加した録音を集めているわけだが、正直全体としてはジャズ的面白みに欠ける。案の定、中にはジャズじゃなくて単なるブラスバンドのマーチ演奏みたいなのもあるし。
ただそうは言ってもウクレレ・アイク、サム・ラニン(レイニン?)にはさすがに耳を傾けさせるものがあるし、あとギター好きならエディ・ラングが1曲、それにカール・クレスが参加しているトラックがけっこうあるから(あまり目立たないけど)、その辺りに価値を見出すことはできるかも。
もちろん、ジョー・タートのどうでもいいソロも若干ながら聴けるし、しかもまるで読む気を起こさせない無駄に詳しいライナーノーツも付いている。父親は彫刻家だったと言われてもな。

アマゾンより。ジョー・ブシュキン『1947-1950』(Classics)、プロフェッサー・ロングヘア『Tipitina: The Complete 1949-1957』(Important Artists)の2枚。どちらも新譜。

| | Comments (14) | TrackBack (0)

Jun 08, 2008

見るまえに跳べ

Tommy_ladnier

山本善行著『古本泣き笑い日記』を読んでいたら居ても立ってもいられなくなった。これはうかうかしてはいられんぞと思った。
著者は京都在住のエッセイストで、氏の『関西赤貧古本道』は最近の私の愛読書となっている。もう5回以上は読んだか。で、先日古本屋で見つけて買ったこの『古本泣き笑い日記』は、毎日毎日古本屋通いと目録注文に明け暮れる日々をつづったものなのだが、読んでいると「こうしてはおれん、オレもレコードを買わなくては」との想いをずんずんと駆り立ててくるのである。
実は年々厳しくなる財政事情から、レコードは近年(これでも)買い控えの傾向にあった。だが、「よし!おれも買ってやるぞ!」と。しかしそう勢い込んではみたものの、そういえば自動車税の支払いがあったかと、いきなり不安材料も。いやいや、どうせあんなもの真面目に払ったって国の特別会計とかで役人に好き勝手な使われ方をするだけだしな。あ、それはガソリン税か。などとちょっとした葛藤があったが、いずれにしてもだ。後先考えていてはレコードなど買えん。見るまえに跳べだ。と自らを奮い立たせ(そんなオーバーなもんじゃないけど)、いつものレコード屋に電話を入れたのである。

というわけで、今回買ったのはコレクターズ・クラシックス盤の『ヘンリー・アレン Vol.1~Vol.5』。最初、Vol.4までしかないということだったが、電話を切った後、Vol.5も見つかったとのことで気を利かして一緒に送ってきた。おかげでVol.5だけを探す手間が省けた。『デューク・エリントン&ヒズ・メン』(RCA LPM-1092)、『ニューオーリンズ・ワイルド・キャッツ』(VJM)、それからあと"X"盤のトミー・ラドニアが買えたのが今回一番の収穫だった。この盤の中身はパナシェ・セッションなので、もちろんダブリなわけだけれど、この青いジャケットがなかなかよいのだなあ。しかも安かったので嬉しかった。
もうあと1枚と思ったが買えなかった。何だかんだ言いながら結局いつものケチくさい自制心が働いてしまう。オレってやっぱり小物止まりの人間なのだなあ。情けない。

ニューオーリンズ・ワイルド・キャッツはタップ・ダンシング・ジョーのレオ・ワトスンばりのスキャット・ヴォーカル(兼カズー)に、エディ・エディンボロウのウォッシュボーが絡んで、これはもうジャイヴだった。ボビー・リーキャンのギターもいい。すごい。驚いたな。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

May 28, 2008

一歩前進二歩後退

Hokum_blues

ドキュメント・レーベルは「Out Of Stock」となっているアイテムの再プレスをボチボチとではあるが順次行っている。しかし、やはり需要のあるものが優先なのであろう。私が前々から心待ちにしているアイテム、『Hokum Blues』(DOCD-5370)はもう何年も廃盤のまま、再プレスはちょっと難しいかもしれない。
その盤だが、ホウカム系の音楽を集めたコンピで、収録アーティストは見たことも聞いたこともないものばかりである。しかしその名前がウクレレ・ボブ・ウィリアムス、ダニー・スモール・アンド・ウクレレ・メイズにザ・ペブルスと、どれもがその筋の人間(特殊とも言う)に何かを予感させずにはおれない名前なのである。
しかし、出ないものは仕方がない。それじゃ中古盤でもと思って気を付けてはいるが、それもまるで見ない。以前アマゾンに1枚だけ出ていたが、とても1枚のCDの値段とは思えないような価格であった。
ところが先日、偶然にも見つけてしまったのだ。それがLPなんだが。収録アーティストを見たところ、CDとほぼ同じなので問題ない。ドキュメントのことだから当然LPで出ているはずとは思っていたが、やっぱりあったんだなあ。
早速聴いてみたが、感想は、これはやっぱり再プレスしても売れんな、であった。

先週届いたCDは2枚。どちらも新譜で、一枚はヘップ盤、スリム・ゲイラードの『Ice Cream On Toast 1937-47』。もう一枚はドキュメントからルーファス・トーマス。今月はこれで15枚くらいか。もう来ないはずだけど、ひょっとしたら、あれとあれが。今月もまた予定数を若干オーバー。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

May 24, 2008

近くて遠い(続き)

Mississippi_john

知名度が高いわりにはなぜかそれほど聴かれていない、近くて遠いブルースマンがいるという話の続き。
前回、ビッグ・ビル・ブルーンジーがその一人であると、何の証拠もなく、いわば私の思い込みでそうだと断定した。ついでにミシシッピ・ジョン・ハートも。ただハートの場合、ブルース・ファンはともかくフォークソング・ファン・サイドからは支持、または聴かれているのかも。知らないけど。
ビッグ・ビルやハート個人のことは別にどうでもいい。問題は、なぜそんなことが起きるのかということである。ブルース、もっと大きく洋楽と言ってもいいかもしれないが、つまり外国から輸入された音楽は、改めて言うまでもなく、向こうの文化土壌、あるいは感性といったものの上に作り上げられている。もちろん、だからと言って東洋人には理解できないかというと、そういうこともない。ビートルズの例を出すまでもなく、人類共通の美意識というものによって、その良さが認められているケースはいくらでもある。しかしやはり、本国でいくらウケようが、またビッグな存在であろうが、我々にはイマイチ理解できないものも当然ながらあるのである。

私が高校生のときの話だが、ロック系のラジオ番組(確か渋谷陽一がDJだったと思う)を聴いていたところ、その日の特集が「なぜか日本でウケないアーティス」だった。いくつかのアーティスト/バンドが挙がったはずだがほとんど覚えていない。しかし鮮明に記憶されているのが一つあって、それがザ・フーだった。今でこそフーはちょっとしたものであるが、当時は妙に納得させられるナイス・チョイスであった。
さて今、「今でこそ」とつい書いてしまったが、フーって本当に今では日本で市民権を得ているんであろうか。フーに対して発せられる「フーっていいじゃん」という言葉は一見「フー」に主語があるように思える。しかし、話の中身をよくよく吟味してみると、これは「フーがいい」と言っているのではなくて、「フーがいいと言っているオレ」なのである。つまりこの言葉の主軸は「オレ」なのである。ちなみにフーの部分はロバジョンに置き換えてもある意味有効。

戦後60年を経て、日本人の体格は欧米人に見劣りしないほどまでに成長した。しかし、本場と日本人の間にある感性の溝は未だ埋めがたいものがあり、その微妙なギャップが「近くて遠い」を生んでいるのある。そしてまた、近年急速に埋まりつつあるかに見えたその溝も、実のところはオレ的自己欺瞞(単なる外国かぶれかもしれんが)によって、なにか新たな厄介を生んでいるような気もするわけである。
なんか話が理屈っぽいな。もうやめます。

画像はミシシッピ・ジョン・ハートのLP2枚。左はスポケーン盤。内容は右のヤズーとまったく同じで(曲順は違う)、1928年のセッションをまとめたもの。ジャケットは左の方が好みだが、音はヤズーの方がいい。

| | Comments (9) | TrackBack (0)

«近くて遠い