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Mar 17, 2005

柳よ泣いておくれ

sweetsカウント・ベイシー・オーケストラのスター・プレイヤーだったハリー“スウィーツ”エディスンのこの1枚となれば、ヴァーヴ盤 "Sweets"というのが衆目の一致するところだろう。「スウィーツ」の愛称のとおり、甘く美しく繊細なトーンによってジャズ・ファンの心に深く刻まれている1枚である。
昨年その1枚が24bitデジタル・リマスタリング盤で登場した。しかも音を良くしたぐらいでは飽き足らなかったか、紙ジャケで、と相成ったもんだからついフラフラッと買ってしまったのである。
いちいち書かなくても先刻承知のことと思うが、「スウィーツ」のあだ名を付けたのは、レスター・ヤングである。
さて、甘く切なさを誘うナンバーはエディスンの得意とするところだが、このアルバムはさらに情熱のテナー、ベン・ウェブスターが参加している。で、この二人が寄り添いながら語り出すもんだからたまらない。中でも"Willow Weep For Me"(柳よ泣いておくれ)でのくつろぎと歌心にあふれたベンのテナーと言ったら!

ところで「柳よ泣いておくれ」と言えば、思い出すのはやはりビリー・ホリデイだろう。あれもヴァーヴ盤だった。
でも私はヴァーヴのビリーはダメだ。コアなファンはあれさえも「晩年の枯れ具合もまた」とか、「人生の悲哀・真実が伝わる」などと言って褒めそやしたりするけれど、私には老婆が何かぶつぶつ言っているようにしか聞こえない。私が好きなビリーはブランズウィックのビリーなのである。若くハツラツとしていて、もちろんかげりはあるが、生気がみなぎっていたあの頃だ。ビリーだってきっと、ブランズウィックやコモドアの頃の自分を聴いてほしいと思っているに違いないはずなのだ。
だから私は「昔はよかったね」とつぶやきながら、ひたすら彼女のブランズウィック録音を聴くのである。

エディスンのCDに話が戻るけど"Love Is Here To Say"、最高です。

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