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Jun 25, 2005

Cecil Gant - Vol.5

Cecil Gant - Vol.5 (Blue Moon BMCD 6047)

gant_vol5ブルー・ムーンのセシル・ギャント・コンプリート集もこれで5枚目。全7集の予定らしいが、あと2枚か。いよいよ佳境に入ってきた。『BLUES RECORDS』もチェックしているが、チェックマークが付いていない曲も残りわずかとなっている。

それにしてもギャントはいくら聴いても飽きることがない。この人は基本的にブギ、スロー・ブルース、バラードの3パターンしかないが、ブギにおけるダイナミズム、またスロー・ブルース、バラードに通底する哀愁感と、そのいずれもが群を抜いているというわけなのだ。
今回の盤ではまず目に付くのがベッシー・スミスでお馴染みの「ノーバディ・ノウズ・ユー」で、これがギャントのダミ声で歌われるとまた違った良さがある。ただ「ノーバディ・ラヴズ・ユー」と改題して、ちゃっかり自分の名前をクレジットしているのはいかがなものか。まあ、よくあることだけど。あと、ギャントの超レアな1枚、SoundのLPから2曲採られているのがうれしい。

ところでこのジャケット写真、顔と体の妙なアンバランスさが気になるのだが。

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Jun 20, 2005

バンジョー夜話~その二

ellington_aoh

初期デューク・エリントン・オーケストラのジャングル・スタイルの核を成したのが個性の塊のようなバッバー・マイレーのプランジャーミュートによるトランペットである。
そしてそれに加えてもう一つ。あの独特のムードを盛り上げる上で何よりも欠かせなないのがフレッド・ガイのバンジョーではなかったかと最近思うようになってきた。「エリントン・オーケストラはそのどれ一つが欠けても…」なんていう平凡極まりない意見はこの際置いておく。
ガイのバンジョーは基本的にリズムを刻むのみで、その意味ではカウント・ベイシー楽団のフレディ・グリーンと同じである。
しかし音はというと、これが同じ弦楽器かというくらいに品位に欠ける音で、ひたすら「ガチャッ、ガチャッ」と演るわけである。弦楽器というようりもパーカッションに近いか。
面白くないといえば、これほど退屈なパートもないだろうと思うくらいのものだが、しかしだ。エリントンの初期の傑作、「ブラック・アンド・タン・ファンタジー」や「イースト・セントルイス・トゥードゥル・オー」に丹念に耳を傾けると、この「ガチャッ、ガチャッ」が曲の中で実に効いていることに気が付く。
そしていったん気になり出すと、なんでこんなにバンジョーのことを考えなくてはならんのだというくらいに、バンジョーの音が耳にこびりついて離れなくなってしまうのである。

ガイは若干ながらソロをとっている曲もあるが、でもやっぱりリズムを刻んでいるときのものが断然いい。一心不乱にかきむしる様が目に浮かんでくるかのような迫真のガチャガチャ音。バンジョー馬鹿。プロフェッショナルとはこういう人のことを言うのである。

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Jun 11, 2005

The Master Swingers!

Dexter Gordon/Wardell Gray - The Master Swingers! (Fontana 883 907 JCY) [LP]

gordon_gray

前々から欲しかった1枚だが、ようやく手にすることができた。
ところで、このレコードが入ったとの知らせを受けたとき、オリジナル盤と日本盤の両方ありますと言われたのである。
日本盤なら2500円。このフォンタナのオリジナルは4倍する。もちろん、4倍音がいい。感動も4倍というわけである。しかし私の乏しい小遣いではかなりの覚悟を要する。
だがワーデル・グレイは、私にとってレスター・ヤングと並んで好きなテナーマンである。しかも彼の場合はレスターとは違って録音数が少なく、そのため私は全部聴いてやろう、集めてやろうと思っている。
スパッと「もちろん、オリジナルを」と言いたかったが、「ちょっと考えます」と言ってしまった。何という度量の狭さ。我ながら情けない。
というわけで、三日間悩んだあげくの成果である。昔は1万円で5枚のレコードを買っていたが、今の私は違う。1万円で1枚である。迷いはない。ま、同じ1万円をどう使うかという話なわけだが。

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Jun 08, 2005

Basie on Mercury

久しぶりに蒐集ノートを。

Count Basie And His Orchestra (Mercury EP-132) [EP]

basie_ep本盤のオリジナルはクレフの10"LPだと思うが、そのオリジナル盤のリリース後に親元であるマーキュリーがこのEP盤を出したということになるのだろうか。マーキュリー、クレフのリリース関係はあっちが先とかこっちが先とか複雑で、どうも判然としない。
それにしてもデヴィッド・ストーン・マーチンの手によるこのジャケ。手にするだけで、何かこうじわじわと嬉しさがこみ上げてくる。

52年にノーマン・グランツと契約を交わしたベイシーは、ニュー・ベイシー・バンドとしての再出発を図り、第二の黄金期を築くことになる。ヴァーヴ一連の作品の中では『ベイシー・イン・ロンドン』が好きだが、やはりベイシーはオールド・ベイシーが最高であると信じて疑わない私である。
しかし、久しぶりにニュー・ベイシーを聴いてみると、これはこれでかなりいい。野性的リフの応酬といったカンザス・シティ・スタイルを残しつつもサウンド、アレンジともにダイナミックさが増し、これぞビッグ・バンド・サウンドといった大迫力で迫ってくる。ベイシーのピアノがふんだんに聴ける「ニュー・ベイシー・ブルース」がグレート!
ただ片面が2曲のため、「よし、これから!」と気分が乗ってきたところでレコードをひっくり返さなければならないのが難と言えば難か。

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Jun 04, 2005

ブラインド・ブレイク

blind_blake先日の「Kingfish Blues」にいただいたコメント中、つっち~御大の「ブランド・ブレイク真っ先」発言が各所に波紋を広げている。だって御大と言えば、てっきりロニー・ジョンスンかと。いや、人のホンネとは分からないものである。
ところでブラインド・ブレイクというと思い出すのが、その昔、いわゆる「レコード市」でのこと。
広い会場にずらりと並んだ段ボール箱。お目当てのブルースのラベルの付いた箱は4列ほど並んでいた。開場となった瞬間、エサ箱めがけて突進する数人のブルース・バカ。私もその一人だったけど。しかしまさか全力疾走するなんて。
足の速かった4人が横一列に並びエサ箱をあさっていくのであるが、まあ、そのすさまじいこと。10枚、20枚、30枚、抜くわ抜くわ。
もうコヤツらの後ではロクなものは残らんだろうと半ばあきらめ、斜め後ろからどんなものを抜いていくんだろかと見ていると、何と4人とも戦前ブルースなのである。特に人気なのがヤズー盤。
パットン、ストークス、メンフィス・ジャグ・バンド…。これらがこっちの箱、あっちの箱と出てくるのである。一人がヤズー盤を引き当てるたびに、してやったりとばかりさりげなくその成果を見せている。やれやれ。しばらくして中の一人が「やった!ブラインド・ブレイク!」と小声で叫んだ。すると両脇に並んでいた人間が「え!ブレイク?」と声にならない声を上げつつ、そのブレイクのヤズー盤を見るや、ガックリとうなだれてしまったのだった。おい、おい、何もそんなにがっかりしなくたって(笑)。

さて、争奪戦となったヤズーの2枚組もいいが、やはりブレイクはバイオグラフ盤である。かつて『ザ・ブルース』に掲載された「ブルース・ベストLP・33撰」の1枚にも選出されるという栄誉を得ている。で、その33撰に選ばれているのは第1集の方なのだが、続編となる第2集がまたいい。第1集はラグばかりを集めているが、こちらの方は例えばバックにホウカム・ボーイズのアレックス・ジョンスンのピアノが付いたものや、ガス・キャノンのバンジョーとの共演、またバンド付きでノヴェルティ調のものを演ったりとバラエティに富んだ内容となっている。それから「ポリス・ドッグ・ブルース」を収録。ライ・クーダーがカバーしたことで知られる曲である。

つっち~様、ブレイクも最高っすね!

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Jun 03, 2005

Out of Stock - Vol.2

m_sheiks3前にも書いたとおり、戦前ブルースの最大レーベル、ドキュメントのカタログから品切れとなっているものが徐々に目立ち始めている。品切れ品を見てみると、何集にもわたるシリーズのうちの第1集あるいは第2集が無くなっているケースが多いようである。
実際のところ、2~3枚で完結ならいっぺんに買ってしまおうかという気にもなるが、これが全6集とかそれ以上になるとかなりの根性がいる。当然、取りあえず1枚買ってみて、となるわけだが、ところがいざ聴いてみるといきなりもう腹いっぱい、続編はもう結構ですと。第1集ばかりがなくなるのは恐らくそんな理由であろう。

とまあ、そんなことはどうでもいいのであるが、実は私の持っているドキュメント盤にも途中で挫折しているものや間が歯抜けになっているものがチラホラとあるのである。ちなみに結構なボリュームで全部揃っているものはというと、ウォルター・デイヴィス(7枚)、ルーズヴェルト・サイクス(10枚)、タンパ・レッド(15枚)といったところ。ところでバンブル・ビー・スリム全9枚を持っている方いますか? いや、これは余計であった。

その歯抜けになっているものの一つがミシシッピ・シークスで、全4集のうちなぜか第3集だけが抜け落ちている状態だった。で、そのうちにと思いながらも長い間放っておいたら、第2集以外すべて「Out of Stock」となってしまっていた。人気か、ミシシッピ・シークス。それにしても無いとなると無性に欲しくなるのが私という人間である。そこでネットであちこち検索してみたが、1、2、4集はあっても肝心の第3集だけが見事にない。仕方なくどうせダメだろうと思いながらamazon.comに中古盤のウォントを出しておいたところ、半年以上たって「売り手が見つかった」とのメールが!

う~む、現代のこのネット社会のすさまじさ。もはや金さえあれば手に入らないものはないのである。昭和は遠くになりにけり、か。何だそれ。

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