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Mar 13, 2006

カサ・ロマ・オーケストラ

casa_loma_orch

フレッチャー・ヘンダースン、ジミー・ランスフォードの両オーケストラがジャズ史に大きくその名を残すこととなった最大の要因は、それぞれドン・レッドマン、サイ・オリヴァーといった天才的アレンジャーを擁していたことにある。そして今回のグレン・グレイ率いるカサ・ロマ・オーケストラもまたジーン・ギフォードのアレンジを得たことにより、忘れ得ぬ白人バンドとして同じくジャズ史に刻まれることとなったわけである。
ギフォードのアレンジは微に入り細にうがったメカニカルさが特徴だが、しかし彼が指向するところはあくまでもホットかつヴァイタリティ溢れるアンサンブルにあった。
そんなギフォードのアレンジばかりが取り沙汰される同バンドであるが、主要メンバーとなるクラリネットのクラレンス・ハッチンライダー、トロンボーンのピー・ウィー・ハント、テナーのパット・デイヴィスといったあたりがソロイストとしてかろうじて面目を保つだけのソロを聴かせる。がしかし、正直言えばそれでも二流止まりである。やはりカサ・ロマの要を成すのはギフォードのアレンジであり、それはプレイヤーの駒不足を補って余りあるものであるばかりか当時の最高水準を行くものであった。

CDはHEPから結構な枚数が出ているようだが、前述したように彼らの聴くべき録音はギフォードが在籍していた期間、つまり34年までということになる。今回少し聞き直してみたが、二番煎じな推薦ながら"White Jazz""Black Jazz""Blue Jazz"そして "Maniac's Ball"あたりが聴き応えある力作である。

さて、ギフォード退団以降のカサ・ロマ・オーケストラだが、フレッチャー・ヘンダースン、ジミー・ランスフォードが辿った道がそうであったように、彼らもまたもかつての輝きを取り戻すことはなかったのである。

久しぶりの更新ネタがカサ・ロマ・オーケストラってのも何ですが、誰も書かないものを書くことに使命を感じてるもので。ウソだけど。

*画像左より
Glen Gray and the Casa Loma Orchestra (Jazum 32)
Glen Gray and the Casa Loma Orchestra (Jazum 33)

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Comments

ご無沙汰しております。確かに、カサ・ロマはに誰も書きそうにありませんね(笑い)。正直このバンドはあまりパッとしないイメージがあるので、もう一度聴いてみようと思います。

追伸:最近いずみやさんのところへおじゃましたら、バートン・クレーン聴いてましたよ。なんだかここ一ヶ月これしか聴いてないとか(笑い)。

Posted by: Hokum Goodman | Mar 13, 2006 at 11:31

やっぱり地味すぎましたね。聴き直しても印象は
変わらないかも(苦笑)。

佐々木さん、先月電話をもらったとき、開口一番
「バートン・クレーン聴いてるぅ?」だって。
「ポック、ポック子馬ぁ~♪」ってご機嫌でしたよ。

Posted by: yama | Mar 13, 2006 at 16:03

山崎さん、こんばんは。
Glen Grayまで聴くんですか?幅広いですねえ。
お恥ずかしい話ですが、きちんと聴いたことないんですよ、正直言って。
かつて、Lee Wileyに夢中になっていた時期がありまして、その際に、彼女が参加している78のみ持っていましたが・・・。今度、聴いてみます。

Posted by: 木下 | Mar 13, 2006 at 21:28

あ、僕も例のトコロで「バートン」さんを注文したんですが 僕のメールを(間違って)削除されたらしい 
で、彼のHPで僕に捜索願いがでてた(らしい)です、
お詫びのしるしって なんか貴重な音源ももらいました(気が引けるナ)

で、はい ビギナーなりにフレッチャーさんやジミーランスフォード、スタンケントンさんも仕入れて聴いてます 
やっぱジミー・ランスフォードさんが(めっちゃ気に入りました)

それにしても後ろのCD群 地震きても大丈夫ッスかぁ?

Posted by: ドクター | Mar 13, 2006 at 21:31

> 木下さん

あれ? 聴きませんか、グレン・グレイ。あとジーン・ゴールドケットとか。
確かに私、オールド・ジャズに関しては割と何でも聴く方かもしれません。
たとえ評価の低いようなアーティストや、駄作と言われるアルバムでも
とりあえず聴いてみて、自分の耳で確かめないと気が済まないような
ところがあるんですよ。難儀なことですが。
やっぱり買わなきゃよかったと思うことが多いんですけどね(笑)。

> ドクターさん

私が買ったのは普通のショップなんですが、貴重な音源ですか…。うらやましい。

ランスフォード、いいですよねぇ。
あれ、映像で観るとまたすごいんですよ、ハード・ロックのようなノリで。
聴くと観るとじゃ大違いってのを実感しました。
で、ドクターさんがビギナー? 冗談でしょ。

棚自体は作り付けなので倒れることはないと思うけど…。

Posted by: yama | Mar 14, 2006 at 00:01

カサ・ロマ・オーケストラってちゃんと聴いたことないですわ。それなりに(失礼!)面白い曲もあるんでしょうけど、今まで興味が向いたことがありません。そういうわたしでも、最近ポール・ホワイトマンをじっくり聴いてみたいと思ったりもしてます。このところのお気に入りはテッド・ルイスかな。あ、ジミー・ランスフォードも昔はピンと来なかったけれど、今は気に入ってます。とくにヴォーカル入りナンバーが。

Posted by: razzmataz65 | Mar 14, 2006 at 08:05

まあ私の場合はですね、白人黒人問わず、しかもどんなにつまらなそうな
ものでも(笑)、戦前ジャズに関しては「取りあえず聴いてみるか」と
いう人間なのですよ。だから金が貯まらないんですが。
テッド・ルイス、ポール・ホワイトマンも私は結構聴いた口ですが、
そうするとさらに、じゃあアーリー・ジャズ期にいち早く完成された
白人ジャズ(アンサンブル)を確率したと言われている二大バンド、
カサ・ロマやゴールドケットは一体どんなものなんだと。好奇心ですね。
で、聴いてみて、なるほどこういうものかと。
ま、だからカサ・ロマは特に聴かなくていいですよと教えてあげられると
いうわけで(苦笑)。やっぱり聴いてないと言えないじゃないすか。

しかし人気ないなぁ、カサロマ。きっと名前が悪いんだな。

Posted by: yama | Mar 14, 2006 at 17:11

山崎さん、こんばんは。

カサロマはほとんど聴いたことありませんが、ゴールドケット、ホワイトマンは、かなり聴きました。なんたって、この2つのグループの78rpmはセットセールスで安いんですもん(BIXが参加しているものはそれなりのプライスですが)。BIXが参加していないタイトルも決して悪くないですよね。
あの時代に大量に売れたということは、やはり、人を引き付ける魅力があったということでしょうね。

Posted by: 木下 | Mar 15, 2006 at 00:16

またまたのコメント、ありがとうございます。
おっしゃるとおり。私のバイブルの1冊、ジョエル・ホイットバーンの
『ポップ・メモリーズ 1890-1954』をひもといてみますと、
その人気、売れっぷりたるやすさまじいものがあるわけです。
確かに今の耳で聞いてどうなのか、という問題(不安)は
あるのですが、とりあえず聴いてみなけりゃ話にならんなと
すぐ悪い虫が騒ぎ出すんですよ、私。

ところで私も割れたSP持ってますよ。ま、エセル・ウォーターズ
なんで、大してつらくもなかったですが(笑)。

Posted by: yama | Mar 15, 2006 at 00:57

割れたSPレコードというと、わたしはテディ・バンのSELECTIVE盤があります。もともとは割れてなかったのですが、ある日、取り出してみたら割れてたのです。引越しのときに割れてたんだろうと思いますが、テディ・バンだけにさすがに泣きそうになりましたね。

Posted by: razzmataz65 | Mar 15, 2006 at 08:14

テディ・バンのSELECTIVE盤は、練りが入ったビニール盤だったような記憶があります。(最近、取り出していないので・・・)

シェラック以外でも割れるんですね。私も近いうちに引っ越しです。気をつけなくては。

Posted by: 瀬谷 | Mar 15, 2006 at 12:12

だっははは~、サルマタ大統領(割れたン?)
アロン・アルファ貸しましょかぁ
(あ、他人の不幸を嬉しがってはイカン)

特にドクターの正体がチョンバレになった昨今
マタズレ大統領との確執は何としても避けねばナラン、

もうライオネル・ハンプトンはLP見つけても素通りするデ。

Posted by: ドクター | Mar 15, 2006 at 21:23

> razzmataz65さん

SPって、うまくくっつければ聴けるっていうけど、どうなんですかね?
ジョン・R・T・デイヴィスがファッツの粉々に割れたSPを修復して…
っていう話があったでしょ。
で、SPは割れても聴こうと思えば何とかなりそうですが、CDは聴けないと
なるとトコトン聴けませんね。先日スリム・ゲイラードのクラシックス盤を
取り出したところ、盤の裏面が白く曇ったようになってるんですよ。
これが拭いてもとれなくて、結局聴取不能盤に。何とか同じものを
見つけたのでよかったのですが、こんな経験ありますか?

> 瀬谷さん

お引っ越しですか。となるとやはり気を遣うのはレコードですね。
瀬谷さんの場合はSPだからやはり専門の業者(いるのか)をお使いに?
私もかれこれ8年ほど前に最後の引っ越しをしたのですが、
レコードだけは全部自分で運びました。一週間ほどかけて。アリがエサを
巣に運ぶがごとくってやつです(笑)。ま、引っ越し先が近くだから
できたのですが。
もしご自分で運ばれる際は、腰にご注意を。結構きますので。

> ドクターさん

御大のご機嫌を損ねたら京都の街は安心して歩けませんぞ。ご注意を。
ハンプのLPはもう素通りって、何かありましたか。
うなり声がうるさいのが気に入らないとか?

Posted by: yama | Mar 15, 2006 at 22:45

あ、ハイ 十二分に注意致します(ご忠告ありがとうゴザイマス)、
ハンプ?成り行きでBOXを・・・・・・バド・パウェル、キース・ジャレット 
やっぱハンプさんがナンバーONE だと確認できました。

Posted by: ドクター | Mar 16, 2006 at 00:05

ドクターさん! あんまり年寄りをいじめないでください。お手柔らかにお願いしますね!SPレコードと同じで壊れやすいものですから。                              

Posted by: razzmataz65 | Mar 16, 2006 at 09:48

> ドクターさん

ハンプのボックスはRCAのやつですか。確かにあのセットがあれば
取りあえずはとも思えますが、でもそれはあくまで「ヴィクター録音は」
ということではないかと。
ジャスト・ジャズ・コンサートを収録した名盤"Stardust"、
それから同じくデッカの"Flying Home"(いろんなタイトル名で出ている
と思いますが)くらいは最低限揃える必要があると思われますが。
キリがない?

> razzmataz65さん

CD、無事届きました!
ところで「みんな」って誰のこと?(笑)

Posted by: yama | Mar 16, 2006 at 22:00

陛下、有り難きコメントに感謝しております

ハンプのコンサートを先日入手して BOXに踏み切った 
という生涯二度と無いであろう決断をしたワケで御座います
(せやけど僕が買うくらいだから めっちゃ安かった)
どれもコレも中味がイイ!んで大満足してます
    ンが・・・心残りはオルガン。

Posted by: ドクター | Mar 17, 2006 at 00:41

このところ怒濤のCD/レコード買いのご様子で。
昨日はベイシーのボックスを…。
多分、聴ききれないと思うけど(笑)。
私の机の上みたいにならぬようお気を付けください。

Posted by: yama | Mar 17, 2006 at 09:19

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