« March 2006 | Main | May 2006 »

Apr 23, 2006

Fats Waller 10"/EP+1

今年に入って入手したファッツのレコード。忘れてしまわないうちに。

Fats10_ep_1

Vol.2 Organ Solos (Jolly Roger 5037) [10"]

本盤はブートレグなのだが、このジョリー・ロジャーというレーベルはその制作を正規のレーベルに発注して作らせるという大胆レーベルなのである。まあ、頼む方も頼む方なら作る方も作る方なわけだが、何とものんびりした時代だったのである。しかし海賊盤とは言ってもこのジャケである。分かる人には分かると思うが、何とバート・ゴールドブラットによるイラスト。昨今の海賊盤には到底あるまじき立派なコレクターズ・アイテムといった風格を漂わせているのだ。
内容はタイトルどおり。ファッツ・ファンはヴォーカルものは好きだけどピアノ・ソロはちょっととか、ピアノ・ソロはいいけどオルガンは退屈、というようにいくつかのケースに分かれたりもするようだけど、私の場合は以前も書いたように何でも来いである。
ファッツのオルガン・ソロは楽器に対するアプローチの違いや選曲のせいもあるのだろうが、ピアノ・ソロやアンド・ヒズ・リズムのものとはまた違う世界観がある。「ロンサム・ロード」「レノックス・アヴェニュー・ブルース」に漂うしみじみとしたわびしさ。ああ!

Your Feet's Too Big (RCA Victor EPA-5140) [EP]

EP盤は「ジャケットのいいのがあれば」といったスタンスで、そもそも滅多に買わない。EP盤でしか聴けない音源でもあればまた話は別だが、実際に今までそんな理由で買ったことはないし(確か)。
これは昔レコード・コレクターズにカラー写真で載っていたもので、見つけたら買おうと思っていた1枚。収録曲はタイトル曲のほかに“It's A Sin To Tell A Lie”“The Joint Is Jumpin'”“I'm Gonna Sit Right Down And Write Myself A Letter”の全4曲、ベスト・オブ・ベストといった内容。先刻承知のものばかりだが、このジャケットである。何の文句もない。
ま、しかしだ。2曲聴いたらひっくり返さなくてはならないってのは、私みたいなズボラな人間にはやっぱり向いてない。おちおち横になってるヒマもないもんな。SPなんか到底ダメだろうな。

ファッツではないが、ついでにもう1枚。

Tune_wranglers

The Tune Wranglers 1936-38 (Texas Rose TXR 2703)

先日、デパートの催事で中古レコード市をやっているのに偶然出くわした。ちょっと時間があったので冷やかし半分でのぞいてみたところ、少し前にドクターさんがブログで紹介していたテキサス・ローズ盤を発見。で、値段を見たら800円。2000円なら買わないが(CD出てるし)、800円ならまあいいかというわけ。
ドクターさんはミルトン・ブラウンを600円で手に入れたと書いていた。ま、いくら何でもそれはちょっとという感じはあるが(800円でも一緒か)、それでも大体相場1000円台じゃないだろうか。もちろん中身がという話ではないので誤解なきよう。

| | Comments (11) | TrackBack (0)

Apr 16, 2006

Cool Daddy

今年はCDの買い方を控え目にというのが新年の抱負の一つだったが、早くも「来月こそは、来月こそは」と念仏のように唱える始末。
さてそんな制御不能な購入ペースではあるが、昨年から今年にかけての聴取傾向として、オムニバス盤がかなりの割合を占めるようになってきている。購入するのは単独盤の方が多い。しかし未聴率が高いのである。理由はこらえ性がなくなったってことだが、年のせいか。CD1枚分同じ人間のものを聴き通すというのはやはり聴き疲れがするので、どうしても手が遠のいてしまうのである。

Cool Daddy: The Central Avenue Scene Vol.3 (Ace CDCHD 1099)

Cool_daddyというわけで、ここ数日聴き続けているのがこのコンピである。英エイスから新譜で、ジェイク・ポーターがオーナーのレーベル、ロスのコンボ・レーベルの作品集。今回のこれが3集目となる。
ジャック・マクヴィ、ジーン・フィリップス、ジョー・ヒューストンといった名の通ったアーティストも並ぶが、ほとんどはB、C級アーティストのオン・パレード。特別これがいいというのもないが、どれも悪くない。聴くほどにハマっていくといった感じ。ジャンプ~R&Bを基調としたものが多いが、コーラスもの、インスト・ナンバーを織り交ぜ、結構繰り返し聴ける。私なんかもう5回聴いた。あと4回は聴けるな。
そんな中、これはちょっと言っておかねばならぬと思わせたのがヤング・ウルフ。オーティス・ラッシュ風マイナー・ブルースに一瞬「おっ!」となったが、やがてギターがどうも演歌臭いという欠点が露呈する。小技も入れ過ぎ。一考を促したい。今さらもう遅いか。
マニア向け情報としては初リイシューが8曲。中でもジーン・フィリップス、ジャック・マクヴィが嬉しいところ。

何百枚、何千枚とCDを持っていながら、時として一体何を聴いたらいいのか決められず、壁に頭を打ち付けたくなることがあるという方。そんなときにお薦めなのがこれである。

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Apr 08, 2006

ハーフ・パイント・ジャクスンのレコード(3)

では早速続きを。

Half_pint_2

Remaining Titles 1927-1940 (Blues Documents BD-2049)

ドキュメントにはもう1枚あるのだが、あいにく持っていない。本盤は“Remaining Titles”のタイトルのとおり、未LP化曲を集めたものとなっている。もちろん、前回紹介のコレクターズ・アイテムズ盤とはダブらない。ドキュメント・レーベルのオーナー、ジョニー・パースはハーフ・パイントのリイシュー状況を調べた上で、他のLPとダブらないようこのアルバムの編集を行っているのである。
それにしても、この時代はコレクターの立場に立った良心的な編集が行われていたんだよなぁ。それがCD時代、特にここ数年はダブリもダビングも何のその。人の苦労を一瞬にして泡と化すJSPの情け容赦のない仕事ぶり。なんとかならんものか。しかも冗談のような安値で。実にけしからん、って私も結構買ってるけど。

Hound Head Henry and Frankie Jaxon - The Male Blues Vol.6 (Jazz Collector JEL 10) [EP]

先日razzmataz65御大にこのEP盤のことを尋ねられたときは「そんなもの知らない」と答えたのだけれど、その後がちゃこさんより“Male Blues Vol.6”ハウンド・ヘッド・ヘンリーとご教示いただいてピンときた。カウ・カウ・ダヴェンポート絡みか…そういえば…。で、それがこれ(笑)。
収録曲は「ブート・イット・ボーイ」と「マイ・ダディ・ロックス・ミー」の2曲。しかし二人ともよくこんなレコードのことまで知ってるよな。そりゃ持ってる方も持ってる方だけどさ。

オムニバスまでやりだすとキリがなくなりそうなので迷ったが、取りあえずパッと思い出す範囲でこの2枚。

Half_pint_compi1_1

V.A. - Big Band Rhythm (Collector's Must..! M-8001)

コレクターズ・マストという脅迫じみたレーベル名のこの1枚は、ジャイヴ・ファンにはわりとお馴染みのものだろう。ハーフ・パイントはホット・ショッツの4曲を収録。他にドン・レッドマン、R.M.ジョーンズといったところが収められている。

Red Allen & The Blues Singers Vol.II (Jazz Archives JA-47)

ヘンリー・レッド・アレンがブルース・シンガーのバックを付けたものを集めたアルバムで、ハーフ・パイント絡みが3曲入っている。40年録音。メンバーはほかにフェス・ウィリアムス(cl)、リル・アームストロング(p)ら。

手持ちのハーフ・パイントのレコードは以上だが、最後に一応CDを。

Half_pint_cd

Vol.1 1926-1929 (Document DOCD-5258)
Vol.2 1929-1937 (Document DOCD-5259)
Vol.3 1937-1940 (Document DOCD-5260)

ちまちまとアナログ盤を出してはみたが、結局のところ内容的にはこのドキュメントの全集にとどめを刺す。全3集69曲。完璧。ただ残念なことに現在入手可能なのはVol.1のみで、Vol.2/3は廃盤状態のようだ。

さて、というわけで「あれはどうした」「このオムニバスにも入ってるぞ」の声もありましょうが、ひとまずこれにて終了いたします。それでは。

| | Comments (12) | TrackBack (0)

Apr 04, 2006

The Vee-Jay R&B Rarities

ハーフ・パイントは一回休んで、最近ハマっているCDを。

Veejey_deeperVeejey_move

The Vee-Jay R&B Rarities~Deeper (P-Vine PCD-4318)
The Vee-Jay R&B Rarities~Move & Groove (P-Vine PCD-4319)

Pヴァインには日頃よりお世話になっているけれど、同レーベルのCDを取り上げるのは確か初めてだったはず。別に他意はないんだけど。
2枚ともヴィー・ジェイのレアな音源を使ったコンピ、となれば選曲はこの人、和田昇氏である。和田氏といえばこれまでもエクセロ音源を使った『エクセロ秘宝館』、シュア/ブレット音源の『ナッシュヴィル・ブルース・トレジャーズ~和田昇秘宝館』といった充実のレア音源集を編集されている大ベテラン・コレクターである。つまり内容は保証されたも同然なのである。
一口にレア音源集と言ってもまるで無根拠なレアぶりに有り難いんだか有り難くないんだか、まったくどう反応したらいいものか途方に暮れるようなレア音源集が次々とリリースされている昨今である。しかし、そこはさすがベテラン・コレクターの和田さん。単に珍しいというだけの価値観にとどまることなく内容を伴ったものを選りすぐっており、巷にはびこるレア音源集とは一線を画したものとなっている。しかしそれにしてもだ。「アンタ誰?」なアーティストにいちいち解説を加えているところがスゴイ。

ではかいつまんで。まずは“Deeper”編から。実を言うと私、漫然と聴いていたのだが、ジョー・サイモンで目が覚めた。サザン・ソウル・ファンの急所を突くこの様式美。グレート! さらにつるべ打ちに一人。アンノウン・アーティストの歌う「ベター・ラック・ネクスト・タイム」。これがアンノウンだっていうのが驚きだが、こちらも胸を突き刺す感動あり。
“Move & Groove”編は突出したアーティストはいないが、女性シンガーにいくつか掘り出し物があった。謎のガール・シンガー、ナンシー・ラヴは真っすぐな歌いっぷりが好印象。ベティ・エベットは多少なり知られたシンガーで、シャウトはするがガナらないところが非常に好ましい。そしてクイン・トーンズ、泣かせるな。

両盤とも収録アーティストは皆粒ぞろい。全編を通じて楽しめる。久しぶりにR&Bで興奮したな。

| | Comments (8) | TrackBack (0)

« March 2006 | Main | May 2006 »