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Apr 11, 2007

Girl Singers Of The Big Swing Bands

Girls_singers

前々回の『ウェスト・コースト・ジャズを考える』に、大きな誤りがありました。キッド・オリーのサンシャイン・オーケストラを「LA初の録音を行ったバンド」と書いておりましたが、もちろん間違い。正しくは、「黒人(アフリカン・アメリカン)ジャズ・バンドとして初の録音を行ったバンド」です。あーでもない、こーでもないと書いては直し、切っては貼りを何度も繰り返しているうちに肝心な部分がおかしなことになってたみたいです。まあ、書きようによっては間違いにならないかもしれいけど、いややっぱり間違いだな。何だか新説みたいだもんな。というわけで、訂正と若干加筆しました。
しかしあれを読んで、おそらく二、三の方はお気付きになったはずなんだが、黙ってないで教えてくれたっていいんじゃないかなぁ。あ、その際は私が恥をかかないようにそっと、ということで。

さて、話は変わる。独自路線(?)を突っ走るブログ、『ドクターワールドへようこそ』のドクター殿が鼻息も荒くミルドレッド・ベイリーを核とした「白人美女系女性ヴォーカル論」を開陳、他の追随を許さないますますの独走状態となっている。
日頃から私も「女性ヴォーカルはまず見た目」などと周囲からヒンシュクを買いながらも言っているので、これにはもろ手を挙げて賛成したい。だけど、ミルドレッドが美女かどうかについては疑問符が付くんじゃないかと。彼女については、かつて私もよく聴いてその良さを十分知っているつもりなので彼女の「ヴォーカルが」素晴らしいとする意見に異を唱えるつもりなど毛頭ございません。申し訳ないっす。ただ、その容姿が。しつこいか。

と、ここでお約束の女性ヴォーカルのコンピを。
V.A. - Girl Singers Of The Big Swing Bands 1936-1952 (Fremeaux & Associes FA 5070)

仏フレモーからのこの1枚は、ビッグ・バンドのフロント・シンガーを集めたもので、2枚組の中に40曲、39人の女性シンガーが収められている。バンドの看板女性シンガーというわけで、当然ながらいずれも美人。てこともないか。
共通して言えるのは、どのシンガーも滑らか、ひそやか、爽やか、たおやかであるという点。間違っても男を蹴散らさんばかりにガナリ立てたりするバカ女はここには一人もいない。
ヘレン・フォレスト、イヴォンヌ・キングの歌唱。聴けばもんどり打つこと間違いなしである。なんて、こんなばかり言ってると必ず「歌に容姿が関係あるか」などと苦しい正論を吐かれる方が出てくるわけだが、しかしだ。ヴォーカルが美人だとバックの演奏だって違ってくるのである。ウソではない。例えばヘレン・ウォード。バックで吹くBG御大のクラの力の入りよう。力が入り過ぎてもうセクハラ状態(もっとも御大は彼女にご執心であったようだが)。いやBGに限らず歌手が美人だとバック・ミュージシャンの張り切り方がもうまるで違うのである。どうだ、と言わんばかりのソロ、嬉々としたアンサンブル。一聴瞭然である。大体がだ。エラのバックで男が奮い立って演奏できるか。ハッキリ言っておざなりである。ヴォーカルが美人だと演奏も格段に締まる。当たり前の理屈なんである。

肝心のCDの内容にはほとんど触れなかったが、収録曲についてはこちらを。
基本的に一人一曲なのでやや物足りない印象も受けるが、ベーシックなものからマニアックなものまで揃っており、入門者から上級者まで楽しめるのではないか。欲を言えばペギー・リーの“Why Don't You Do Right?”はBG楽団ではなく、デイヴ・バーバーのやつがよかったが。

あ~、これでまた今回も抗議メール殺到であろうか。取りあえず一つだけ先にあやまっとくか。エラ・ファンの方、すみません。

LP: Mildred Bailey - Her Greatest Performances 1929-1946 (Columbia C3L 22)

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Comments

陛下 やっぱ真面目過ぎ!キッド・オリーって鶏の世話だけしときゃいいのに3回もカムバックしたオッサンでしょ?(そんな事言い出したら僕なんかブログ書けません)笑、
それはそうと僕の大事なミルドレッドさまのアップ(化粧ッ気が無い!)ちょっとオバサン臭く見えるじゃないですか!(でも二重アゴ)の辺りになんとも魅力を感じますネ(ネ?)
美人がセッションに加わると演奏も盛り上がる?録音の歴史が物語ってますネ(エリントンバンドしかり)、
油井せんせはご馳走論もブチかまされてますよネ、テディ・ウィルソンが「録音終わったら焼肉食わしたる!」で、ビリー・ホリディが「ウチ にく久しぶりぃ~」って・・・(あ、僕の妄想ですが)
エラさんに関してのご発言には老婆心ながら危惧します(チック・ウェブ楽団の演奏)それにVディスク時代の写真は かなりスマートで(僕の好みではありませんが)人のいい「おでん屋」の女将に見えました
(いつも酔っての長文)失礼スました。

Posted by: ドクター | Apr 11, 2007 at 22:23

yamaさん、どうも、こんばんは。
女性ボーカルは見た目か?そう、そのとおり。ボクも同感です。大賛成!
但し、ブルースにおいては、見た目はどうでもよいが。。。。。むしろ、不細工なほうが真実ぽっくて好きだが、、、、。まあ、個人的な見解ですので、その方面の方もお怒りにならないでね。

Posted by: 女性ボーカルは見た目? | Apr 11, 2007 at 23:04


おっと、名前入れ忘れてました。スイマセヌ。
酔っぱらいですので、お許しください。

Posted by: 木下 | Apr 11, 2007 at 23:05

>ドクター殿

ミルドレッド嬢の写真は私に言わせれば、ドクターとこのCDジャケよかこっちの方がいいんじゃないかと思うんだけど。ま、あくまでマシ、という程度ですが(笑)。
油井センセのご馳走論? ちょっと心当たりがないんですが、『ジャズの歴史物語』? どの辺に書いてあります?

エラも若いときはスマートではありますが、やはりあの顔はちょっと。とは言ってもミルドレッドにしてもエラ(若いとき)にしても、確かに歌声はいいよなぁ。やっぱり歌は心だな。ま、うそだが。
エラ・ファンの方、度々の暴言、すみません。

Posted by: yama | Apr 11, 2007 at 23:55

>木下さん

いやいや、やっぱり歌は心でしょ(笑)。
ブルースの場合はそうですねぇ。やはり猛獣、珍獣の類が多いすからねぇ…。
あ、私も酔っぱらってますから、皆様どうか気にせんでください。

Posted by: yama | Apr 11, 2007 at 23:57

yamaさんの文はいつ読んでも面白いですが、今回のは男性目線炸裂で爆笑しながら読みました(≧з≦)プ!!ミルドレッド様はレッド・ノヴォ氏とのツーショット写真を見てついつい夫婦生活を想像してしまったことがあります(^^;)何しろ若かりし日のノヴォ氏はほっそ~くて、ミルドレッド様は、、、、イタ、石が飛んできた、、、。
ヤマさんの文とそれに対するコメントを読みながら、「出来るだけ美しくありたいものだ、、、、」と腹筋を三回くらいしてみました、、、くだらないコメントで失礼致しました、、、。

Posted by: a.k | Apr 12, 2007 at 00:59

多くの女性ファン(そんなもん、最初からいないか)を失うのを覚悟の上、
「え~い、ままよ!」とアップしたんですが、笑って読んでいただけたなんて。
a.kさんて、ホントいい人なんだなぁ。クッ、クッ(笑ってるんじゃなくて、
一応泣いてるところです)。

ところで前からひとつ気になっていたんですが、ロリーニはあくまで
プレイヤーとして好きだってことですよね?
あの(イヤラシメの笑みを浮かべた)顔はやっぱりアウトっすよね?
ぜひそう言ってほしいんだけど、それ言うと男性ファンが減るか(笑)。

a.kさんは腹筋の必要なんてないっすよ!

Posted by: yama | Apr 12, 2007 at 10:04

クックッって、笑ってるでしょ~(^^)

そうですね、ロリーニの容姿が特別好きという訳ではないけど、やはりアイドル的存在なので、携帯の待ちうけはロリーニのバスサックス姿です、、、(^^;)

ちなみに容姿が好き(あ、演奏もですけど)なのは、若かりし日のジャック・ティーガーデンですか。ちょっと怖い顔した人が好きなのであります。ハイ。

Posted by: a.k | Apr 12, 2007 at 12:31

なんと、こわもて好き?
志賀勝とか? 古いか。
じゃあ、八名信夫。あと丹古母 鬼馬二とか。
悪人顔はダメか。(残念、ドクター殿。笑)

しかし、ジャック・Tの若い頃ってのはまたマニアックなお答えで。
つーか、ジャック・Tって、若い頃も歳いってからもあんまり
変わらんような気もするが(笑)。

私? 私はごく普通のイケメン顔なので対象外だなぁ(笑)。

Posted by: yama | Apr 12, 2007 at 13:13

あの・・・本日も気分よく酔ッパでしたが「ヴッ!」(鼻からビールが・・・)ど、どうして「残念、ドクター殿」なんでしょうか?
で、一体全体誰のことっスか?普通のイケメンっちゅうのは?
(ワケわからん)ま、そのうち「抱かれてみたいブロガーナンバーワン!」の画像でもアップしてみよ・・・
で、ご質問の「ご馳走論」は油井正一「生きているジャズ史」(文庫ヤフオク三百円)P-85「ご馳走と名演奏」から触発されたものでゴザイマス、
ウムっ こりゃオモロイ(も1回読も)で、待ち受けをミルドレッドさんに・・・・(あ、携帯 持たせてもらって無いンです)。

Posted by: ドクター | Apr 12, 2007 at 21:40

ご教示いただき、ありがとうございました。
『生きているジャズ史』でしたか。でもあれ、持ってないんだよなぁ。
で、早速検索したところ500円で見つけたので注文しました。
ついでに、前から探していた油井センセの『ジャズの歴史』の初版本も
メチャ安くで出ていたので、これも注文。
これは初版本だから、というわけではなくて(私、そういう趣味はない)、
この本は初版と後の改訂版とでは中身が違ってるため。

こりゃ連休は読書かな。

Posted by: yama | Apr 12, 2007 at 23:53

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