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Dec 27, 2007

2007年を振り返って(4)

Carolina_slim

Pヴァイン盤、サニー・テリー&ブラウニー・マギーのSIW/Jax録音集のディスク・レヴューを書いていたときのこと、ちょっと気になってブラインド・ボーイ・フラーを聴いてみた。もちろんこれはマギーがフラーから受けた影響云々ということからなのだが、聴いてるうちにいつもの悪いクセでさらにイースト・コーストものへと想いは広がり、その方面のレコードにまで手が伸びかけたのだけれど、「イカン、原稿から脱線してしまう」と、何とかその場は踏みとどまったのだった。そして脱稿後、これで心置きなく聴けるなあと、まず取り出したのがキャロライナ・スリムだった。

ところで一口にイースト・コーストと言ってもその範囲はニューヨーク~ワシントンからヴァージニア、ノース/サウス・キャロライナ、そしてジョージアとかなりの範囲におよぶ。そしてそこからはブラインド・ブレイクやマクテル、そしてバーベキュー・ボブといった戦前ブルースのビッグネームが排出されているわけだが、しかし戦後となるとどうだろうか。普段からヴィンテージ・ブルースを愛聴しているブルース・ファンでも意外と手薄なところではないかと想像するのだが。
例えば。ダン・ピケット、ラルフ・ウィリス、ゲイブリエル・ブラウン、ダグ・クァトルバウム、スティック・マギー、ビリー・ブランド、それからこの間当ブログで取り上げたボブ・ガディといったところは戦後のイースト・コースト・ブルースマンとしては比較的名前が通っているところだと思うが、これらの音をスッと頭に思い浮かべることができるだろうか。私は、まあ辛うじて、という程度。

戦後のイースト・コースト・ブルースは、大雑把に言ってフラーの流れを汲むカントリー・ブルース派と、主にニューヨークで活況を呈することとなったR&Bサウンド派の二つのグループに分けられる。今回挙げたキャロライナ・スリムは弾き語りが中心のカントリー・ブルースマンだが、フラー調あり、またライトニン丸出しのダウンホーム調ありと、没個性というか、はたまたそれを個性と言うべきか。言い換えれば、地域色が希薄と言われる戦後イースト・コーストを代表するブルースマンと言えるだろう。

さて、「2007年を振り返って」ということなのだけれど、この茫洋としたイースト・コースト・ブルースを何とかモノにしようと、現在まだ再履修の最中。当然、全課程を年内に終えるのは無理。来年へとつづく。

Carolina Slim - Blues Go Away From Me (Savoy SJL1153)

このサヴォイ盤はシャープのリイシュー盤となる。当然ながらシャープ盤は私には手が出る代物ではない。

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Comments

リイシュー盤といえど存在感のあるジャケで、庶民には手が出せない、いや出したらアカンというご本人様からの拒絶反応を感じさせられますネェ、
ビギナーの僕にはジョージアまで範疇に入ってる事に軽く驚きました(と言う事は)ジョージア産のブルースとイースト・コースト全般には接点が存在すると(当たり前か)、

戦前ブルースと言えばビッグ・ネームしか思い出せませんが、それらの音を後の音源で聴くからなんとなく僕等はナルホドと思えるワケですナ、
この後の音源ってのは戦後 各地域のスタジオの音作り各地域別サウンドって事、言い換えれば地域別なサウンド・カラーっちゅうもんですかネ、

そのサウンド・カラーを持って隆盛を極めたレーベル、衰退の一途を辿ったレーベルもあったとは思いますが
その各レーベルサウンドの素となったのは こういう戦前のギター1本orハープひとつ持ったブルーズメンの土着な音が核になっておったと理解しても(よろしいでしょうか?)

ヴィンテージな音源というのは その時代や空気(当ブログ)において地域性 生活習慣 風土の違いも嗅ぎとれるっちゅう事を立証されたワケで、我々ビギナーは「後追い」ヤマサキ様におかれましては「核」から行く!盲点はイースト・コーストやど!というトコロが「陛下」たる所以やと思うんですワ(あ、酔ってます、失礼しました)。

Posted by: ドクター | Dec 28, 2007 at 18:40

夕べは忘年会で、コメント遅れましてスミマセン。イヤー、それにしてもモテて、モテて。思わず道を踏み外そうかと。まいったなぁ。は? 妄想もたいがいにしろと?

さてと。ジョージアは、正確に言うと沿岸部ということになろうかと思います。
イースト・コーストとジョージアの接点ですか? うーん、どうなんでしょ。
戦後のイースト・コースト・ブルースっていうのはウエスト・コースト・ブルースやテキサス・ブルースのように、はっきりとした音のイメージがないのですよ。いや、あると言えばあるか。
つまり、イースト・コーストはウエストやテキサスと比べると戦後排出された有名ブルースマンの数が圧倒的に少なく、そのために地域的サウンド・カラーの認知度が低くなっているということはあるかも。

イースト・コースト・ブルースを代表するブラウニー・マギーとサニー・テリーのコンビはニューヨークに進出しサウンドをバンド化することによって生き延びたわけだけど、一方ダウンホーム系カントリー・ブルースは衰退の道をたどり、相当数いたミュージシャンも次第にシーンから姿を消してしまうわけです。
しかし、そのあたりが逆に面白いというか、興味を引かれるといいうか。昔、ひととおり聴いてはいるのですが、今一度掘り起こして聴いてみようかというところであります。

> レーベルサウンドの素となったのは こういう戦前のギター1本or
> ハープひとつ持ったブルーズメンの土着な音が核になっておったと
> 理解しても(よろしいでしょうか?)

イースト・コーストを代表するアトランティックやサヴォイ、あとマイナーなところでアポロ、オールド・タウンetcとありますが、言われているような音は衰退し消え去り、ハーレムR&Bサウンドがイースト・コーストの音となっていきます。ということで答えになってますでしょうか?

後生ですから私のブログにそんな難しい質問を寄せないでくださいよ。
夜、眠れなくなるでしょ。

Posted by: ca-Ym | Dec 29, 2007 at 08:53

コメント遅れてって「酔っぱらい」のたわ言にお答えいただき「気づつない」思いで恐縮します、
しかしですナ モテたモテた?(ウソはいけません)、
次第にシーンから姿を消してしまうわけです。

「これも時代の流れよのぉ~」と放置せず 前向きに
検証されていかれる陛下のお姿、後姿から男のロマンが
漂ってきますナ
(やっぱモテたは真実っぽい!)
思わず道を踏み外そうかと?
(トコトン イって下さい気持ちエエですヨ)
これでも僕ぁ いたって口の堅い男ですからご安心を・・・。

Posted by: ドクター | Dec 29, 2007 at 11:43

前向きに検証なんて、そんなカッコのいいもんじゃなくて、
ただ単に人があまり聴かないものを聴きたがる偏屈な性格が
そうさせているだけの話でして。

口の堅い男って…。間違いなくブログネタでしょ。

Posted by: ca-Ym | Dec 29, 2007 at 16:33

あ、やはり・・・バレましたか(残念)
それはそうとサミ~(VOL-2)
一発目からグッときますネぇ~
クレジットにディジー・ガレスピーを見つけ(苦笑)

フォオ・ブレーザーズをアマゾンで検索しても
僕にはワカリましぇン(泣)
(エディ・チャンプリーの事調べていても引っかかってきました)僕にも手が出せる範疇ですかネ?
お手数ですが教えて下さいまし。

Posted by: ドクター | Dec 29, 2007 at 21:40

サミーの歌伴集、いいでしょ。やはりこの人は自分が歌うより人のバックで力を発揮するタイプですね。

ブレイザーズって言いました?(失礼!)
ブレイジズです。Four Blazes。
http://www.amazon.co.jp/Mary-Jo-Four-Blazes/dp/B000004BM4/ref=sr_1_2?ie=UTF8&s=music&qid=1198933050&sr=8-2
HMVだと全曲試聴できます。↓
http://www.hmv.co.jp/product/detail/550972

チャンプリーじゃなくて、チャンブリーですね。
プレスティッジに録音がありますが、どれを狙っているのでしょうか?
ジャンプ系が好きでしたら、これは迷うことなく40年代後期から50年代半ばのものだと思います(ブルームーンに単独盤とその続編となるカップリング盤あり)。
ただ、ジャンプ系とは言いましてもホンカー・タイプではありません。もうちょっと抑制の利いたプレイが身上のプレイヤーで、淡々としたところもあるので、好き好きだけど、そこに物足りなさを感じるかもしれません。
ブルース・ムーンのCDはアマゾンはダメだけど、HMVではまだ買えるようです。スティール・ギターが絡むナンバーなんかがあって面白いですよ(ただ、そう何度も聴きたくなるようなものでもない)。
試聴できるところがあるといいのですがねぇ。全体としては、うーん、玉石混交かなあ。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/191368

Posted by: ca-Ym | Dec 29, 2007 at 22:47


 Carolina Slim
 ぼくはFyrightのLP4702で聴いていました
  Carolina Blues & Boogie
 ちゅうヤツです
 
 Rag Mamaとか演ってますし
 確かにBlin Boy Fullerの影響大なんですが
 いまいち印象に残ってません

 明日 久しぶりに聴いてみようと思います
 たぶん20年ぶりぐらい...


Posted by: がちゃこ | Dec 29, 2007 at 23:40

あ、どうも恐れ入ります いや、あの・・チャンブリーは持ってるんです、僕の読解力は(ご存知)相当怪しいンですがライナーにFour Blazesの名前が出てきてたと思います、

お忙しいトコロどうもありがとうございました
これで僕も眠れる事ができます。

Posted by: ドクター | Dec 29, 2007 at 23:51

> がちゃこ様

Flyright盤はこのSavoyのより曲数が多くてよいのですけど、
ダブリも多かったので買わなかったのです。
確か、Travilin'ManがFlyrightと同じ内容だったかと。

キャロライナ・スリムが印象に残らないというのはそのとおりで、
聴いても聴いても聴いた気がしないのですよ。
本文中にもスリムのことをいいとも悪いとも書かなかったのですが、
イースト・コーストのカントリー系ブルースマンて、そういうのが
多いですね。

> ドクター殿

ああ、そういうことですか! これは私の早とちりで。すんません。
フォー・ブレイズの録音にチャンブリーは参加しておりますよ。
"Mary Joe"がタマラン!です。
ジャイヴ・ファンなら持っていた方がよいのではないでしょうか。

Posted by: ca-Ym | Dec 30, 2007 at 11:21


 Flyright盤
 聴いてみました

 悪くはない
 悪くはないのですが
 やはり
  これならLightnin'のGold Star録音聴くゼ
 と云う印象でした

 大掃除の窓拭きしながら聴くには
 ちょうどよかったですけど

Posted by: がちゃこ | Dec 30, 2007 at 12:10

お疲れ様でございます。
窓ふきは昨日やりました。何か景気のいいやつをと思って、
オーティス・ラッシュを聴きながらやりました。
今日は風呂とトイレ掃除を。音楽は聴きませんでした。

Posted by: ca-Ym | Dec 30, 2007 at 14:36

今年一年、ご苦労様でした。
来年もよろしくお願い致します。

どうぞ良いお年をお迎えください。

Posted by: 瀬谷 | Dec 31, 2007 at 15:39

こちらこそ、大変お世話になりました。
来年もまたいろいろとご教示いただければ幸いです。
ではでは。

Posted by: ca-Ym | Dec 31, 2007 at 22:15

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