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Jan 26, 2008

Washboard Rhythm

Washboard_rhythm

例年、1月はあまりパッとした新譜のリリースがない。ちょっと手持ち無沙汰な感じがあるわけだが、しかし新譜に追いまくられて消化不良というのも精神衛生上よろしくないし。なんか、金はあるけど時間がないというのと、時間はたっぷりあるけど金はないのとではどちらが幸せか、っていうのと似てるか。まあ、どうでもいいか。
そんなわけで、今月は昨年暮れに仕入れたFROGのレム・ファウラーやHip-O Selectのボ・ディドリーを聴いておりました。あと、LPではエイス・オブ・ハーツの『Washboard Rhythm』を。これはファウラーのウォッシュボード・バンドものを聴いているうちにふと聴きたくなって久しぶりに棚から引っ張り出したみたというわけだけど、そういえばこのレコードがお気に入りの1枚だっていう人が私の回りにけっこう多い。えーと、佐々木さんに魚ちゃん…。って言いながら結局この二人だけしか思い浮かばんな。ってことはスキモノ御用達の1枚ってことか。
そんなことはともかくLPの中身だが、やはりジミー・バートランドのウォッシュボード・ウィザーズ、いいなあ。何度聴いてもドッズがすごい。彼のベスト・プレイの一つだろう、これは。それからクレランス・プロフィットとテディ・バンのアラバマ・ウォッシュボード・ストンパーズ。“Pepper Steak”がこれまた「うーん、たまらん」というくらいにいい。
などと感心していたら、そういえばストンパーズは単独盤があったなと。それでまた早速取り出して針を落とすとジェイク・フェンダースンのカズーの野卑さと哀愁を帯びたヴォーカルのコントラスト、そしてそこに絡むテディ・バンのギター。「あぁ」と深いため息ひとつ。ところでこのアルバムはA.W.S.(ガーデニアかも)というオランダのレーベルからのものだが、同レーベルにはこのアラバマを含めてウォッシュボード関係のアルバムが全部で4枚(と思う)ある。ウォッシュボード・リズム・キングス、ジョージア・ウォッシュボード・ストンパーズ、ウォッシュボード・リズム・ボーイズが残りの3枚。今はすべてCDで聴けるが、いずれもコンピでなく単独盤となっていて当時は貴重なものだった。ジャケットがちょっと何だけど。
うーん、これ以上書いてもまとまりそうにないな。ま、別にまとめる必要もないわけだけど、今回はウォッシュボード・バンドもののこんなレコードがありましたってことで。

Wrk

Washboard Rhythm Kings 1932-1933 (W.R.K. 4011)
Georgia Washboard Stompers 1934-1935) (G.W.S. 4012)
Alabama Washboard Stompers 1930-1932 (A.W.S. 4013)
Washboard Rhythm Boys 1933 (W.R.B. 4014)

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Jan 03, 2008

Chocolate Dandies

Chocolate_dandies

チョコレート・ダンディーズ(以下ダンディーズ)というと、例えばホウカム・ボーイズのように、その素性がはっきりしないバンドとして認知されているケースが少なくないわけだが、これはメンバーのまったく異なる複数のバンドがこのダンディーズの名を刻印したレコードをリリースしていることに起因している。ミルズ・ブルー・リズム・バンド、ルイ・アームストロング、キング・オリヴァー、ロイド・スミスにこの名前を使ったSPがある。しかし、やはりダンディーズといえば、ドン・レッドマン、ベニー・カーターの、と解するのが一般的(?)であろう。

そもそもダンディーズというのは、マッキニーズ・コットン・ピッカーズの変名バンドで、当時ヴィクターの契約下にあったピッカーズがオーケーに吹き込む際にこの名前を用いたのがこのバンドの起源である。
初吹き込みは1928年で、その中心人物はフレッチャー・ヘンダースン楽団からピッカーズへ移籍してきた名アレンジャーのドン・レッドマンであった。その後レッドマンと同じくヘンダースン~コットン・ピッカーズと渡り歩いてきたベニー・カーターが加入。最終的にレッドマンは抜け、カーターをリーダーとするレコーディング・コンボという形に落ち着くが、そのレコーディングには当時の一流プレイヤー、コールマン・ホーキンス、レックス・スチュワート、ファッツ・ウォーラー、J.C.ヒギンバサム、ジミー・ハリスン、ロニー・ジョンスン、ジョン・カービー、テディ・ウィルスンらを迎え、数々の名セッションを残すのである。

リイシュー状況だが、これがあまり芳しい状況ではない。CDは唯一(?)の単独盤がジャズ・アーカイヴスから出ていたが、現在のところ廃盤の模様。オムニバス、あるいはボックス・セットで聴けるものがあるかもしれないが、ちょっと分からない。
LPでは、国内東芝より単独盤が出ていた。たまにではあるけれど、通販サイトで見かけることがある。輸入盤では『The Chocolate Dandies 1928-33』(画像)があり、これも比較的手に入れやすいかと思う。この盤の1曲目はビッグ・エイスというバンド(メンバーはレッドマン、ジャック・T、ジミー/トミー・ドーシー、フランク・テッシュメイカー、カール・クレスら)でオーケーよりリリースされたものだが、後にパーラフォンとオデオンがダンディーズ名で再リリースしたことにより、ここに選曲されている。輸入盤はあとスワギーにあった。

プレイヤー兼アレンジャーとして、当時第一級の実力を誇っていたカーターの力量をうかがい知ることのできる貴重な録音であり、まずは必携でなかろうか。

The Chocolate Dandies - 1928-33 (DRG Swing SW8488)

ちょっと余談。本文中に挙げたロイド・スミスの録音は、ロイド・スミス・ガットバケッターズがオリジナルの名義で、FROGの"That's My Stuff"(DGF7)で聴ける。

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