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Apr 05, 2008

マニアが求める入門書とは

Apl-08

昨年読んだもののなかで出色だったのが、女流詩人である渡邊十絲子氏の書いた書評コラムだった。新潮新書の『テツはこう乗る』という本について書かれたもので、べつに私、テツでも何でもないが、以下の部分を読んで思わずひざを打ってしまった。

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テツに限らずマニア的世界の本は、ある落とし穴にはまりやすい。それは書き手が「こんな特殊な趣味ですが、やさしく手引きしますからいっぺん見てください。楽しいですよ」という姿勢を出してしまいがちという点である。
マニアの世界はすべて、そのケのない健常者が、やさしく手引きしてもらって勉強して仲間になるようなものではない。なんだかわけがわからないが夢中になって楽しんでいる人たちの様子をみて、「そんなにコーフンするのか。なぜだ」と自分から飛び込んで初めて楽しさを知るものだと思う。『テツはこう乗る』というタイトルには有無を言わせぬマニアの矜持がある。それを見て真似をするかどうかは読者の勝手でいいのだ。勧誘的態度なんかとらないでほしいのである。
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うーむと唸った。まさしく我が意を得たりの内容。しかし、こうもうまく言われてしまうとは。
結局のところマニアックな世界というものはマニアもしくはその素養のある人だけがその世界へ入っていくのだと思う。マニアはそのマニア的かおりに反応する。敷居は高くていいのだ。素養のある人物、そのケのある人は、いかに敷居が高かろうがまたいで来るのである。入門書などと称して敷居を低くしてしまった時点で、それは初心者、つまりマニアの卵にとってはもう「中途半端なもの」でしかない。少なくともそういうものに拒否反応を示すのがマニアであり、マニアの卵ではないか。と、強くそう思うのである。

マニアックな世界を上級者はもちろん、これから入門しようとする初心者にも優しくなどという本は、私なら買わない。つまらないにきまっている。
ブルースでもジャズでも「どうだ。分からなければ分からないで結構」と言わんばかりの本ができないもんかなと思う。もう、売るなんてまるで考えてないような。そんな本があれば、少々高くても喜んで買ってしまうんだけど。偏屈か。

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Comments

かくして0439とか0398は売り切れておったのである!2回目に会ったらワケワカラン道具を一杯持参して・・ああいうプレイを一度経験すればエにも言われぬ快感
(朝からナニぬかしとんじゃい?)
もちろん釣りと音楽の話ですが・・・・
好き者はだんだん深みにハマっていきますネ?
陛下 偏屈?僕ぁ 軟弱な変態ですかナ?
(ありがとうゴザイマシタ)。

Posted by: ドクター | Apr 06, 2008 at 06:19

私は二勝一敗。
ラドニアは残念でした。
いいですからねぇ、ラドニア。
ないとなるとますます欲しくなるでしょう、ラドニア。

夕べは近所へ夜桜見物に。ちょっと寒かったですが。
たこ焼きを買って帰りました。

Posted by: ca-Ym | Apr 06, 2008 at 08:47

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