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Jun 25, 2008

蒐集ノート~2008年上半期(2)

Last_night_blues

多作にして駄作なしと言われるライトニンだが、プレスティッジ/ブルースヴィルの諸作はしばしばその出来不出来を指摘されるところではある。しかし。このジャケット、この色合い。見ているだけでうれしい。内容がどうだの、こうだの、そんな些末なことはどうでもいい。DG、RVG刻印。

ドキュメントから届いたニュース・レターによると、何と先月当ブログで取り上げた『Hokum Blues』が再プレスされたらしい。LPを手に入れたからもういらないが、何だ今頃。おせーよ。
アマゾンからトレニアーズ『This Is It!』(Rev-Ola)、それとがちゃこさんのところからは「Yazoo-T」到着!

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Jun 23, 2008

蒐集ノート~2008年上半期(1)

Maurice_rocco

2008年も早くも半年が過ぎようとしている。この月日の流れの激烈なまでの早さ。この勢いでいくとアッという間に大晦日だ。というわけで、ここで今年半年を振り返って、心底うれしかったレコード蒐集報告を。

モーリス・ロッコのアレグロ10吋盤は、私のウォント・リスト中、最重要指定物件のひとつであったわけだが、今回ようやく買うことができた。実は7、8年前に一度買うチャンスがあった。しかし買えなかった。理由は高かったから。
これがいい大人の言う理由か(お恥ずかしい)。だが、そのチャンスを逃してからというものまるで見ない。あの時買っていればと何度思ったことか。ところがだ。私の記憶細胞から完全に抹消されようかという矢先の入手劇であった。何の気なしに検索したら画面に出てきたのだ。一瞬息が止まった。おまけに安い。そして画面の前でガッツポーズ。あー、自分をほめてやりたい。

ヴォーカル/ピアニストのロッコは立ったまま中腰の姿勢でピアノを弾く、スタンダップ・ピアニストの元祖と言われている。もっとも追随する者がいないのに、元祖というのもどうかと思うが。いや一人、ベティ・ホール・ジョーンズがいるが、追随してのことであるのかどうかは不明である。
そもそもモーリス・ロッコを知ったのは、もう20年以上も前、『レコード・コレクターズ』に書かれた記事を読んでのことだった。書いていたのは中村とうよう氏で、ジャズメンというよりはどちらかというとエンタテイナーに近いB級黒人ミュージシャンであるというその紹介文に非常に興味を惹かれたのである。
その中にロッコの音盤がいくつか紹介されていたが、ほとんどがSP中心、LPはいかがわしい内容のサットンのもの1枚きりだった。音源についてはかくの如くお寒い状況であったわけだが、そういった中で前述したとおりアレグロ盤があるのを知ったのである。
ロッコについて日本語で書かれた記事を見たのは私が知る限り後にも先もそれっきり。このことから考えても、このアレグロ盤は知る人ぞ知る1枚と言えはしないか。いやあ、実にうれしい。

早速針を落として聴いてみた。全編ほとんどナット・キング・コール・トリオといった趣き。言わば軽妙洒脱。欲を言えばブギ・ウギものがなかったのがちょっと残念。スウィング・ハウス盤に入っている"Why Don't You Do Right?"みたいなのを期待してたんだけど。しかしこれは「Jive 33選」入りだな。

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Jun 13, 2008

Titan of The Tuba

Joe_tarto

ジャケットを見ていただきたい。このジャケを見て、そしてこの抱えてる楽器を見たら普通は買わない。しかし、そこが私なのだなあ。ま、スキモノの血が騒ぐってやつですか。
このLPはチューバ奏者、ジョー・タートの極めて珍しいアルバムである。と言っても、彼にリーダー録音はない。そりゃそうだよな。大体が低音で「ヴォッ」とか「ブッ」としか言わない楽器なんだから。つまり、サイドメンとして参加した録音を集めているわけだが、正直全体としてはジャズ的面白みに欠ける。案の定、中にはジャズじゃなくて単なるブラスバンドのマーチ演奏みたいなのもあるし。
ただそうは言ってもウクレレ・アイク、サム・ラニン(レイニン?)にはさすがに耳を傾けさせるものがあるし、あとギター好きならエディ・ラングが1曲、それにカール・クレスが参加しているトラックがけっこうあるから(あまり目立たないけど)、その辺りに価値を見出すことはできるかも。
もちろん、ジョー・タートのどうでもいいソロも若干ながら聴けるし、しかもまるで読む気を起こさせない無駄に詳しいライナーノーツも付いている。父親は彫刻家だったと言われてもな。

アマゾンより。ジョー・ブシュキン『1947-1950』(Classics)、プロフェッサー・ロングヘア『Tipitina: The Complete 1949-1957』(Important Artists)の2枚。どちらも新譜。

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Jun 08, 2008

見るまえに跳べ

Tommy_ladnier

山本善行著『古本泣き笑い日記』を読んでいたら居ても立ってもいられなくなった。これはうかうかしてはいられんぞと思った。
著者は京都在住のエッセイストで、氏の『関西赤貧古本道』は最近の私の愛読書となっている。もう5回以上は読んだか。で、先日古本屋で見つけて買ったこの『古本泣き笑い日記』は、毎日毎日古本屋通いと目録注文に明け暮れる日々をつづったものなのだが、読んでいると「こうしてはおれん、オレもレコードを買わなくては」との想いをずんずんと駆り立ててくるのである。
実は年々厳しくなる財政事情から、レコードは近年(これでも)買い控えの傾向にあった。だが、「よし!おれも買ってやるぞ!」と。しかしそう勢い込んではみたものの、そういえば自動車税の支払いがあったかと、いきなり不安材料も。いやいや、どうせあんなもの真面目に払ったって国の特別会計とかで役人に好き勝手な使われ方をするだけだしな。あ、それはガソリン税か。などとちょっとした葛藤があったが、いずれにしてもだ。後先考えていてはレコードなど買えん。見るまえに跳べだ。と自らを奮い立たせ(そんなオーバーなもんじゃないけど)、いつものレコード屋に電話を入れたのである。

というわけで、今回買ったのはコレクターズ・クラシックス盤の『ヘンリー・アレン Vol.1~Vol.5』。最初、Vol.4までしかないということだったが、電話を切った後、Vol.5も見つかったとのことで気を利かして一緒に送ってきた。おかげでVol.5だけを探す手間が省けた。『デューク・エリントン&ヒズ・メン』(RCA LPM-1092)、『ニューオーリンズ・ワイルド・キャッツ』(VJM)、それからあと"X"盤のトミー・ラドニアが買えたのが今回一番の収穫だった。この盤の中身はパナシェ・セッションなので、もちろんダブリなわけだけれど、この青いジャケットがなかなかよいのだなあ。しかも安かったので嬉しかった。
もうあと1枚と思ったが買えなかった。何だかんだ言いながら結局いつものケチくさい自制心が働いてしまう。オレってやっぱり小物止まりの人間なのだなあ。情けない。

ニューオーリンズ・ワイルド・キャッツはタップ・ダンシング・ジョーのレオ・ワトスンばりのスキャット・ヴォーカル(兼カズー)に、エディ・エディンボロウのウォッシュボーが絡んで、これはもうジャイヴだった。ボビー・リーキャンのギターもいい。すごい。驚いたな。

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