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Jan 12, 2009

文庫手帳2008より (5)

Clambake_seven

いつまでも昨年のことを引っ張ってても仕方がないし、キリもないので今回が最後。というわけで、トミー・ドーシーのクラムベイク・セヴンのこのアルバムは、ドーシーのコンボも愉しめるが、要はイーディス・ライトなのである。
"The Milkmen's Matinee""Having Wonderful Time""Am I Dreaming"の素晴らしさ! 分かるかなあ。
結局のところ、ヘレン・フォレストにしろ、マキシン・サリヴァンにしろ、サラッと軽くスウィングしたヴォーカルが好きだなんだな、私。
"Head On My Pillow"におけるドーシーの涙チョチョギレのトロンボーン・ソロもグレート!

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Jan 08, 2009

文庫手帳2008より (4)

Collectors_items_006

昨年2008年のCDベスト3を選ぼうと正月から愛用の文庫手帳を何度となく見返しているのだけれど、正直言って該当作品はなしです。単純によく聴いたということで選べばロイド・グレンの『1954-1957』(Classics)、アクロバットのウォッシュボード・サム、そして同じくアクロバットの『Irma Records Story』といったところでしょうか。
アクロバットは昨年レーベル別コンピを次々と出して、私もレヴューを書かせてもらったりもしたけど、一番的を射ていたのは「編集に難あり」と書いていた佐々木さんの意見かなあ。同じアーティストの作品があっちのディスク、こっちのディスクと散らばっていて、そりゃやっぱり聴いていてイヤになるよ。だからといってクロノロジカルに並べてあるわけでもないし。それと個人的意見としては、やはりボリューム過多。収録曲はそれぞれいいものも多いけど、それでもせいぜい2枚組まで。3枚組はキツイ。だって、1枚聴くと1時間半近くになるんだから。資料としてなら成立するが、気軽には聴けないな。やはり理想は1枚でパリッと作ってほしい。そういう意味でアーマが一番聴きやすかったということです(もちろんジューク・ボーイ・ボナー、ジョニー・フラーは最高だったが)。以上、極めて個人的意見であります。

今年最初に買ったCDが京都より届く。
Missourians - Stoppin' The Traffic (Frog)
V.A. - Roy Milton's Miltone Records Story (Acrobat)
Jimmy Witherspoon - I'll Be Right On Down (Ace)

ミズーリアンズはキャブ・キャロウェイ楽団の前身と言われるバンドだが、このFROGのCDはそのミズーリアンズの前身、アンディ・プリーアのコットン・クラブ・オーケストラ、さらにはそのコットン・クラブ・オーケストラの主要メンバーだったハリー・クーパー、R・Q・ディッカースンのバンドまでさかのぼって、といった内容で構成されている。昔、コレクターズ・アイテムズというレーベルから『Harry Cooper / R.Q. Dickerson & The Cotton Club Orchestra』というLPが出ていたが、それと内容はほぼ同じ。
アクロバットのミルトーンズ・レーベルのコンピは半分聴いたところだけど、これはなかなかいいぞ。編集はやはりあれだけど。ウィザースプーンはまだこれから。

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Jan 04, 2009

文庫手帳2008より (3)

On_my_way

古本関係のライターとして著名な岡崎武志氏と山本善行氏の二人が昨年出した共著『新・文學入門』は、対談形式でのそのやりとりが実に軽妙愉快、そしてまた大いに参考になる内容の本だった。二人は蔵書家としても知られているが、取材などを受けると必ず聞かれる質問があるという。それをこの共著本の中で「必ず聞かれる三大愚問」として紹介している。
まず一つは「家に何冊あるんですか」、次に「全部読むんですか」、そして「本の整理はどうされているんですか」だそうだ。
これを読んで思わず苦笑してしまった。本とレコード、対象は違ってもコレクトという作業に日々まい進している人なら思い当たる節が多分にあると思う。
それはともかく、質問に対する返答はこう。一番目の答えは、数えたことがないから分からない(私も)。二番目は読まない、というか一日に四五冊と買うのに読めるわけないだろ(同じく。全部聴けるわけがない)。そして最後の「整理」に関しては、余計なお世話だと(笑)。
ま、かなり端折って書いたが、実際はもっと詳しく丁寧に答えている。例えば二番目の「全部読むのか」の質問に対しては、本を読むというのは一般の人が考える最初から最後までを読むというのが必ずしも「本を読む」ということではない。古本の場合、目次を見たり奥付や背表紙を見たり、装丁を味わったりするのも、読むうちである。というわけで、そういう意味から言えば読んでいることになるのではないかと。
私、思わずひざを打ちました。つまりこれをレコードやCDで例えると、二三曲聞くだけ、またはジャケットを愛でるというだけでもそれは聴いたことになる、あるいは元は取っていると言い換えてもいいと思うが、要するに自分の中では聴いたと同義なのであると。読んでいてこの名答に激しく賛同したのであった。

レコード蒐集なんて道楽に手を染めてしまったばかりに家族からごくつぶしの如くなじられ攻められ肩身の狭い思いをしているご同輩、何かの参考になれば幸いです。ただ念のため申し添えておくと、「バカな屁理屈をこねるんじゃない」と一層のもめ事に発展しても責任は持ちませんので悪しからず。

ベイシーの『On My Way & Shoutin' Again!』は昨年買ったものじゃないけど、よく聴いた一枚。ニール・ヘフティのアレンジがいい。
今日で休みも終わり。私と同じ明日から仕事という方も多いと思いますが、皆さん、がんばりましょう。

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Jan 03, 2009

文庫手帳2008より (2)

Money_jungle

スイングジャーナル増刊『幻の名盤読本』に、私の好きなジャズ評論家、粟村政昭氏のコラムが掲載されている。タイトルは「粟村式円盤蒐集心得帳」。
で、その冒頭部分にこう述べられている。

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ジャズの場合、いわゆる「名盤」と目されるレコードはかなり多いから、特定のミュージシャンの吹き込みだけを対象に集めているといったケースを除けば、やはりSPで一万枚、LPで五千枚といったあたりが、コレクターを自認他認するための最小有効在庫量ということになろう。もっともこう大きく出たのでは、巷のジャズ・ファンの9割以上は~(後略)
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この後に、筆者自身この範囲には入らない…と続いてはいるのだが、それにしてもLP5千枚というのはどうなんでしょう。私が知っている範囲では仙台の佐々木健一さんくらいか。
昔、音楽之友社から『音の書斎』というムック本が出ていた。名だたるコレクター諸氏のレコード棚が写し出されており、その中に5千枚超という数を誇るものもあったがその光景たるや尋常ではなかった。
その『音の書斎』には佐々木さんの書斎も載っていたのだけれど、初めて見たときの衝撃。度肝を抜かれるとはこのことで、まさに圧倒的だった。
ちなみにその写真に小さく写っているファッツ・ウォーラーの10吋盤は、今は私が所有者となっている。

ところでLP5千枚というのに対し、SPが1万枚というのでは、ちょっとSPに甘くはないか。LP1枚に平均10曲収録として、5千枚だと50万曲を所有していることになる。これをSPに直すと1枚に2曲だから、LPと同じ曲数ということでいえば2万5千枚必要になると思うが。ま、あり得ないか。いや、金の問題よりもそこまでいくと収納場所の問題が発生するか。普通の6畳間ではまず無理だな。

上の画像『マネー・ジャングル』はオリジナル・ユナイテッド・アーティスツ盤。エリントンのレコードはオリジナルでもそれほど高い物はないが、これだけは別でおそらくエリントンのものの中では一番高い値が付くのではないか。もちろん、私が買えたのはラッキー価格だったからである。

Oto_no_syosai

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Jan 02, 2009

文庫手帳2008より (1)

Nlp2030

このレコード、以前さる人から2万円でどうかと言われたことがあった。
10年以上ずっと欲しくて探していたが、影も形もない。だから2万円と言われて、「そうだったのか。道理でまるで見ないはずだ。こいつはかなりのレア盤、幻のコレクターズ・アイテムだったのだ。だからこれくらいが相場なのだ。それじゃあ仕方がない」と納得しかけてはしかし2万円。しばし煩悶するも結論はやはり「2万円はちょっと」だった。
それが昨年、10分の1ほどの値段で買えた。2万円と言われたあのレア盤が、だ。嬉しいような嬉しくないような。2千円のレア盤である。

Le300003

リミテッド・エディションのホウカム・ボーイズ。300枚限定プレスで、ナンバリング入り。これは26番だった。

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