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Jun 02, 2009

ブギ・ウギを考える~その1

前回、ロイ・リー・ジョンスンについて「ミスター・ムーンライトのオリジネイター」と書きましたが、しかしこれは「ドクター・フィールグッド&ジ・インターンズがオリジネイター」とするのが正しいようです(ちょっとあやふや)。まあ、作曲も歌っていたのもロイ・リーには違いないわけだけど。

さて、前回予告したとおりブギ・ウギ・ピアノの話。ブギ・ウギ・ピアノは当然ながら主役となる楽器がピアノである。だからギターを抱えたブルースマンのように路上で気軽に演奏を、というわけにはいかない。ピアノが置いてある場所、すなわちバレルハウスと言われるような酒場が活躍の場であり、そこで場の雰囲気を盛り上げるため、あるいはダンス・ミュージックとして発展し、広まっていくことになる。
ま、しかしこの辺りの詳しい話は前回も触れたようにレココレの過去の記事(何号かは不明)を参照してもらうなり、ネットを活用してもらうなりしていただきたい。

Boogiewoogiepianistsというわけで、ブギ・ウギはダンス・ミュージック的要素がより強調されたブルースの発展型のひとつであると考えられるわけだが、しかし勘違いしてならないのは(というか、時折目にするのだけど)、ブルースが元来ダンス・ミュージックであったという概念。これは間違っている。
ブルースは本来、きわめて個人的な音楽だった。それがギターの普及とともにいつしか余暇の場を楽しむ手段として使われるようになり、そしてさらには放浪のミュージシャンがそれによって金銭を稼ぐためのダンス・ミュージック、つまりは商業音楽として広く普及していったと考えられるのである。
そりゃそうだ。思い描いてみるに、酒場でしんみりとした陰気なスロー・ブルースばかりを演られちゃかなわない。景気のいいヤツを次々と繰り出した方がウケもいいだろうし、人気も出ようというものだろう。
こうようにして元来踊りとは何の関係もなかったブルースが変化していく。このことを中村とうよう氏は何かの本で「ブルースの変質」と書いていた。

なんだかブギ・ウギの話とはかなりかけ離れてしまった。ハウス・レント・パーティのこともあるし。次回か。

伝説のブギ・ウギ・ピアノ

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Comments

昔のブルースのピアノ弾きが、初めてピアノに接するのは、何処だったんでしょう?
やはり、教会などにあるピアノだったんでしょうか。
ブルースの歌い手でも教会のコーラス経験者が多いので、教会は黒人達の音楽教育の場でも有ったのかと、思ったりします。

オギ

Posted by: おぎてつ | Jun 03, 2009 at 23:28

ちゃんと教育を受けたクリオールのジャズ・ピアニストならともかく、
そうでない黒人の一般的な家庭にピアノがあったなんて、ちょっと考え
にくいですよね。
リトル・ブラザー・モンゴメリーは、親が経営するバレルハウスに
ピアノが置いてあり、それがきっかけでピアノを弾くようになったとか。
前出の記事には、確か当時のバレルハウス(安酒場)には客寄せのための
道具として(中古の)ピアノが当たり前のように置いてあったというような
記述がされていたと記憶しております。
だからブルース・ピアニスト達は楽器に困ることなく身一つであちこちへと
旅して生計が成り立ったわけですな。

教会にピアノがあったのかどうか、またその関係は?
私の浅薄な知識ではちょっと分かりかねます。
どうかお手柔らかに。

Posted by: (や) | Jun 04, 2009 at 15:58

うう~む!オギテっつあンの教会説に一理あるとポンと手を打ちました flair

教会の募金活動で頂いた収益で牧師さん達ゃ慰安旅行  wine
シカゴの家賃は高かったのか?牧師の真似してレント・パーちぃ~
(浮いたカネで家賃を払う)

教会には目をつぶっていた山守組も素人の金儲けにゃ介入してきた、
っちゅう事はレント・パーティーって相当儲かってたんでしょうネ、 dollar
やはり主役はブギウギピアノ&ダンス、
そのリズムにゃ当時の男女を問わず 
血を騒がせるモノがあったと推測できますナぁ
(あ、僕も・・・・騒いできた)。

Posted by: ドクター | Jun 04, 2009 at 22:21

出ました、妄想コメント。
毎度の自己完結ですが、一体私は何とコメントしたら
いいのでしょうか(笑)。

ブギ・ウギ・ブームの背景にはアメリカ人の踊り好きってのが
あるんじゃないだろうか。
何かっていうと踊ってるもんな。

Posted by: (や) | Jun 05, 2009 at 09:07

すんません、またコメントです。
まあ、教会にあったのはピアノより安いオルガン、でしょうね。ちょっと音の狂った…。

<<アメリカ人の踊り好き>>は、隠しようにも隠せませんが、私見では、江戸時代に有った<お陰参り>の<ええじゃないか>が、日本のブギウギに相当するのではないかと…。

幕府の政策に対するガス抜きとして、庶民が踊り騒いだという点、女性もお尻も露に踊ったという点、卑猥な歌詞も多かったという点、で酷似しております。

オギテツ

Posted by: おぎてつ | Jun 05, 2009 at 22:48

教会というと、イメージ的には確かにピアノというよりも
オルガンでありますね。あくまでイメージですが。

日本ではピアノというと、中古にしろかなりの高額商品ですが、
当時のアメリカではどうだったんでしょうね。
中古のピアノがいくらぐらいで、どのくらいの量出回っていたのか。
ただ、ピアノはギターのようにちょっと練習すれば誰でも弾けるという
ものではないので、いくらなんでも弾けもしないのにピアノを買ったり
ということはなかったのではないか。
やはり、ピアノは限定されたところにしか置いてなかったのではないか。

あとはおぎてつさんの研究成果を待ちたいと思います。

Posted by: (や) | Jun 06, 2009 at 08:37

北米では
ジューク・ボックスが発明されるまで
自動演奏機付き(ピアノ・ロール等)が酒場の重要アイテムのひとつだったそうです。
かなりの量が売れたそうなので
どの街の酒場にもあり、けっこう身近なものだったのかもしれません。
ジェリー・ロール・モートンは売春宿で活躍してたって話だし。。。

ブギウギとは関係ないハナシに・・・すんません run

Posted by: ken-G | Jun 07, 2009 at 14:00

私は何とコメントしたらいいのでしょうか…。

ジュークボックスのおかげで、仕事を失うバンド/ミュージシャンが続出。
今はコンピュータのおかげでバンドは不要、レコーディングのために
高価なスタジオを何日もレンタルする必要もなし。
進歩はとどまるところを知りませんね。

Posted by: (や) | Jun 07, 2009 at 21:24

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