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Nov 24, 2010

ブルース&ジャズ・ピアノ33撰~Vol.3

Littlebrother_montgomery

ロバート・パーマーの『ディープ・ブルース』によると、「44ブルース」はデルタ地帯にもともとあった旋律に、デールコ・ロバート、ロング・トール・フライデイ、そしてリトル・ブラザー・モンゴメリーの3人が手を加えて完成させたとある。また“44”は両手が別々のテンポをキープしなくてはならないことから難易度が高く、当時のピアニストたちの腕試しとして使われたらしい。この点に関してカール・ゲルト・ツァー・ハイデ著『ディープ・サウス・ピアノ』には、“44”を一番うまく弾いたのがアーネスト“44”ジョンスンであったとされ、またモンゴメリーは各地を回るなかで何人かの“44”を聴いたが、どれも大したことがなかったと同書の中で語っている。
ちなみにモンキー・ジョーが38年に「ニューヨーク・セントラル」のタイトルで吹き込んでいるが、これなんかを聴くといかにモンゴメリーが素晴らしいかがわかる。モンキー・ジョーのヴァージョンはOld Tramp(OT-1208)で聴ける。
さて、“44”を最初に録音したのはリー・グリーンだった(29年)。彼はモンゴメリーからそれを教わり、さらにグリーンはルーズベルト・サイクスへ伝授し、サイクスも同年録音。先を越されたモンゴメリーの心中は如何ばかりであったか。そのモンゴメリーが“44”の決定版とも言える「ヴィックスバーグ・ブルース」を録音したのはその一年後であった。

アンディ・ボーイよりもまずこのリトル・ブラザー・モンゴメリーを挙げるべきだった。それに「33撰」といいながら、いきなり「45s」のEP盤を挙げたのもちょっと失敗だったな。

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Nov 12, 2010

ブルース&ジャズ・ピアノ33撰~Vol.2

Art_of_tatum

ジャズ評論家、粟村政昭氏によると、アート・テイタムのレコードについては二つの意見があって、昔のものを推す人とヴァーヴに残された大量の録音を高く買うという人に分かれるのだそうだ。
僕のような盲目的テイタム・ファンはデッカもブランズウィックもヴァーヴもそして私家録音に至るまで、どれがどうなどという区別はない。全時代、どれもいい。ただひとつ注釈を付けるとすれば「ピアノ・ソロが」だが。バンドものはやはりちょっと。タイニー・グライムス、スラム・スチュワートとのトリオは悪くはないが、僕も粟村氏同様スラムのベース、特にあのソロには「うんざり」なので、正直あまり聴きたくないというのが本音。でも、ヴァーヴのトリオは別格。できれば33撰に挙げたいのだけど。
というわけで、悩みに悩んで、日本で編まれた3枚組ボックスを挙げます。ちょっと反則っぽいですが。

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Nov 09, 2010

ブルース&ジャズ・ピアノ33撰~Vol.1

最近、セシル・テイラーをよく聴いていると書いたら、京都の篤志家様より日本ライヴ録音の2枚組LPがポンと送られてきました。本当にありがとうございました。早速針を落とさせていただきました。
Looking_aheadで、感想ですが、私が好きセシル・テイラーは
こんなやつです。あと前回エントリーの『Jazz Advance』とか。だからちょっときつかったです(笑)。でもあと3回くらい聴けば、もう少しくらいは好きになるかもしれません。

さて、というわけで、日頃ピアノ好きを公言している私でありますが、今回「ブルース&ジャズ・ピアノ 33撰」なるものをやろうと発作的に思い立ちました。ジャイヴ33撰も頓挫したまま、今度はピアノ33撰というわけで、どうせ最後まで続かないと思いますが、よかったらお付き合いのほど。
そこでまず第一回目は戦前ブルース・ピアノから、中でも数々の名プレイヤーを輩出したテキサスの地、もっと細かく言えば「サンタフェ・グループ」と呼ばれるを一派を代表してアンディ・ボーイを。ボーイといえば、“Hard-Working Man Blues”をはじめとするジョー・プラムのバックを付けたものが何と言ってもファースト・チョイスであろうかと思いますが、取りあえずプラムはちょっと置いておいて、アンディ・ボーイの珍しい(?)単独盤を挙げます。

Andy_boy

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Nov 01, 2010

それが問題

フォー・ビート導師、寺島靖国氏が氏の著書の中で、今日はこれを聴こうという目標のある日はジャズ・ファンにとって幸せな日だけれども、これといって目標のない日が問題である、といったことを書かれていた。コルトレーンでは重いし、スタンレイ・タレンタインでは軽い。あれはうるさい、これでは気が滅入るといった具合で、ついには髪の毛をかきむしり天を仰いで嘆息するというわけだ。
実によくわかるし、誰でも似たような経験があるんじゃないだろうか。で、寺島氏はこんな時、自家製のオムニバス・テープ(時代だなあ)でこの難事を切り抜けるんだそうだ。考えてみると、現在iPod(シャッフル機能っつうんですか)がもてはやされたりするのは、自覚的にこれを聴こうという煩わしさなしに、次に何が流れてくるか分からない、ある意味DJ任せな気分で音楽が楽しめるというところにあるじゃないのだろうか。よく知らないけど。
そこで私の場合だけれど、「一体何を聴いたらいいのか状態」になると、大体エリック・ドルフィーを聴く(重っ)。最近よく聴いているのセシル・テイラー(難)。ヤフオク見ると安くでたくさん出ているので、この機会に持ってないやつを揃えようかしらん。

OuttolunchCeciltaylor

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