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Apr 30, 2012

EP盤あれこれ その一

ジョン・チルトンの『Who's Who Of Jazz』を引くと、ロレンツォ・ティオ・Jrは1910年からオンワード・ブラス・バンドでプレイを始め、そして正式にクラリネットを教え始めたとある。ティオは1884年生まれであるから、若き新任教師といった風情であったろう。卒業生名簿にはバーニー・ビガード、ジョニー・ドッズ、アルバート・ニコラス、ジミー・ヌーン等々、多くの名プレイヤーたちが名前を連ねている。
1913年にはフレディ・ケパード、キング・オリヴァーらと共にアーリー・ジャズ期の巨人の一人と並び称されるコルネットの名手、オスカー・パパ・セレスティンのバンドへ加入。その後シカゴへ出るも1917年にニューオリンズへ戻り、翌年再びセレスティンと合流、ヴァイオリニストのアルマン・J・パイロンと仕事をするようになる。

実際にティオの演奏が聴けるのはジェリー・ロール・モートンのレッド・ホット・ペッパーズ、パイロンズ・ニューオリンズ・オーケストラ、クラシック・ブルース・シンガーのローラ・スミス、エヴァ・テイラーなどがある。

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画像は2枚ともEP盤。
PIRON NEW ORLEANS ORCHESTRA (Fontana)
OSCAR CELESTIN 1925-1928 (Philips)

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Apr 25, 2012

NORK~モートン~シメオン

前回画像のレコード、『Crescent City White Jazz』と同趣向のアルバムに、『Crescent City Rhythm 1923-1924』というのがある。オランダ・リヴァーサイドの「クラシック・ジャズ・マスターズ・シリーズ」の1枚で、ジェリー・ロール・モートンの加わったN.O.R.K.、オリジナル・メンフィス・メロディ・ボーイズ(ともにジェネット原盤)、ミッドウェイ・ガーデン・オーケストラ、ニューオリンズ・ジャズ・バンドの四つのバンドが収められている。以上、ちょっと思い出したのでついでに取り上げてみた。

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ところで、モートンのレッド・ホット・ペッパーズのクラ奏者で、“Black Bottom Somp” や “Doctor Jazz” などの名演を残したオマー・シメオンは、ドッズやヌーン同様、ロレンツォ・ティオ門下生の一人だが、その師であるティオに捧げたと思われる「ロレンツォズ・ブルース」という曲を45年に吹き込んでいる。ジェイムズ・P・ジョンスン、ポップス・フォスター、シメオンの3人よって演奏されたこのオリジナル曲は、滋味あふれるしみじみとした作品となっている。
このトリオ・バンドは全部で4曲の吹き込みがあるが、どれもなかなかよい。

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OMER SIMEON TRIO (Tempo) [EP]

つづく…

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Apr 16, 2012

レオン・ラポロのラスト・レコーディング

ニューオリンズ・リズム・キングスはレオン・ラポロとジョージ・ブルーニスという二人の名手を擁していたが、全体としてはどうも今ひとつパッとしないバンドだった。聴きどころとなるのは、やはりジェリー・ロール・モートンが参加したトラックと、そしてもちろん天才レオン・ラポロの個人技で、マイルストーンの2枚組LPを聴くといつも決まってそう思ってしまう。
ラポロは精神を病んで音楽の世界から引退、若くして他界してしまうが、その彼の最後の録音となったのがアルバート・ブルーニスがリーダーを務めるハーフウェイ・ハウス・オーケストラだった。このバンドは彼のジャズ人生のスタートとなったバンドでもあった。

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Apr 08, 2012

夫婦デュオの系譜 その二~GRANT AND WILSON on LP

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グラント&ウィルスンを収録したLPは次のとおり。あくまでも僕の持っているものの中からなので、当然これ以外にもいくつかある。

V.A. - Rare Blues Of The Twenties 1924-1929 (Historical)
V.A. - Collectors Items 1925-1929 (Historical)
V.A. - Jazz Potpourri Vol.2 (Meritt)
Louis Armstrong & Sidney Bechet in New York 1923-1925 (CBS)

どれも1、2曲しか入っていないが、単独LPがないのだから仕方ない。一番最後のサッチモとベシェのは、スミソニアン・コレクション・シリーズの2枚組LP。昔何度も聴いた思い出の一枚。

この種の芸(夫婦掛け合いもの)を初めてレコーディングしたのはドーラ・カーとカウ・カウ・ダヴェンポートのコンビだった。と、ポール・オリヴァーの『ブルースの歴史』にある。『BLUES RECORDS』を引いてみると1924年1月に吹き込んでおり、バタービーンズ&スージーの初録音1924年3月22日よりわずかに早い。
残念ながら僕はこのドーラとダヴェンポートの初吹込みの入ったレコードを持っていないのだけれど、ただ同じコンビの1926年録音を収録したLPなら持っていて、それを聞く限りでは古き良きヴォードヴィル・ソングといった趣のある作品となってる。
そういえば、夫婦ではないが、ロニー・ジョンスンとヴィクトリア・スピヴィのコンビにも掛け合いものがあったことを思い出す。ロニーが歯医者、スピヴィが患者に扮してのもので、「アゥ~ン、ウッフ~ン」と思わずニヤニヤしてしまうエロティックなものだった。

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